『グラスハート』の経験を武器に『GIFT』へ 宮粼優が明かすプレッシャーと芝居への情熱
Netflixで配信中のドラマ『グラスハート』でオーディションを勝ち抜き、ヒロインの西条朱音役に抜擢され大きな話題を呼んだ宮粼優。着実に活躍の場を広げる彼女が、現在放送中の日曜劇場『GIFT』(TBS系)で、堤真一演じる伍鉄が勤務する大学のポストドクター・宗像桜役を好演している。
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意外にも、GP帯連続ドラマのレギュラー出演は本作が初。日曜劇場という特別な枠に挑むプレッシャーや、主演の堤、事務所の先輩である有村架純とのエピソード、そして自身の武器となった『グラスハート』での経験からプライベートの息抜きまで、たっぷりと語ってもらった。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】
プレッシャーを抱えて挑んだ初の日曜劇場
ーー話題作への出演が続いていますが、『GIFT』は初めての地上波連続ドラマのレギュラー出演になるんですよね。
宮粼優(以下、宮粼):そうなんです。日曜劇場って、数あるドラマの中でもすごく特別な枠だと思うので、最初に日曜劇場に出させていただくというだけで率直にかなり嬉しかったですし、「緊張!」って感じでした(笑)。今まで学園ものが多かったのですが、幅広い年齢のキャストの皆さんと一緒に数カ月間お芝居ができるというのは、すごく勉強になる日々だろうなと最初から感じていました。
ーー特別な枠だからこそのプレッシャーはありましたか?
宮粼:プレッシャーはすごくありました。第1話に堤真一さん演じる伍鉄に詰められて涙を流すシーンがあったんですが、そこが今回一番難しいシーンで。作品に深く入る前ですし、その前にたくさんセリフがあるわけでもない状況で、瞬発的に泣かないといけないだろうなと予想できたので、「これは役作りをすごく頑張らないと」と思いました。そのシーンの撮影の1週間前くらいから、プレッシャーでずっとお腹が痛かったです(笑)。
ーー無事に乗り越えられて何よりです(笑)。初共演となる堤真一さんの印象はいかがでしたか?
宮粼:堤さんは本当に優しかったです。合間でも気さくに話しかけてくださったりして。私がすごく難しい論文の専門用語を言わないといけないシーンがあったのですが、「これ大変だよね」とフォローしてくださって。すごく周りを見て、気を遣ってくださっているんだなと感じました。
事務所の先輩、有村架純からの温かいアドバイス
ーー今回演じる宗像桜は、大学のポストドクターという役柄ですが、どのような人物だと捉えていますか?
宮粼:宗像はすごく優秀な研究員で、あまり挫折をしたことがなく、周りからも持てはやされてきた人だと思うんです。でも、宇宙物理という分野においては憧れの人でもある伍鉄さんにショックなことを言われて、“闇落ち”をしてしまう役で。自分の弱さを認められない性格なのかなと思ったので、そこを意識して演じました。こういったしっかりした大人の女性の役は初めてだったので難しかったですが、何事も挑戦だと思って頑張りました。
ーー宇宙物理学の専門用語も飛び交っていましたが、準備はどのように進めたのでしょうか?
宮粼:まずは言葉の意味を理解するために自分でいろいろと調べました。現場に入る前に、できる限りの準備はするようにしています。
ーー同じ事務所の先輩である有村架純さんとの共演シーンもありましたね。
宮粼:有村さんとは以前から何度かお話しさせていただく機会があったのですが、その度に親身に相談に乗ってくださる優しい先輩です。共演は今回が初だったのですが、現場で私が「発声の仕方が得意じゃなくて……」とお話をしたら、丁寧に教えてくださって。現場でも本当に気さくで温かかったです。
ーー物語の核となる「車いすラグビー」の現場の熱量はいかがですか? 実際のプレーも間近でご覧になったそうですね。
宮粼:私の役は「ブレイズブルズ」の方々と直接的な関わりは少ないのですが、現場の皆さんの「作品を良くしよう」という愛と熱量を肌で感じています。個々の熱量が1つの目的に向かっている素敵な現場だなと。実際のプレーを生で見学させていただいたときは、激しく衝突するシーンに「痛そう!」と衝撃を受けました(笑)。でも、それ以上にチームワークの強固さに圧倒されて。みんなで切磋琢磨する姿が楽しそうで、機会があれば私も挑戦してみたいと感じるほど魅力的でした。
大抜擢の『グラスハート』の経験が自身の武器に
ーー宮粼さんといえば、『グラスハート』のヒロイン・西条朱音役にオーディションで大抜擢され、大きな反響を呼びました。今振り返ってみて、あの経験はご自身にとってどのようなものでしたか?
宮粼:本格的なヒロインを務めるのが初めてだったこともあり、多くの方に私のことを知っていただけた大切な作品になりました。それに、あそこまで自分を追い込んだのが初めてだったので、それが形になって皆さんに評価していただけたのはすごく嬉しかったです。
ーー具体的にどのような部分で苦労されたのでしょうか?
宮粼:曲が完成してから2週間で覚えなければいけなかったり、物理的に時間がなくて。みんなプロのミュージシャンじゃないところからのスタートだったので「ヒイヒイ」言いながらやっていましたね(笑)。
ーー毎話、宮粼さんのドラム捌きに圧倒されていました。ドラムもかなり上達されたと思いますが、今でも叩いたりしていますか?
宮粼:趣味で最近また叩き始めました。実は、ドラマ『バッドチョイス・グッドラブ』(ABEMA)で共演した山下幸輝さんが「ドラムをしたい」とおっしゃっていて。山下さんがどんどん上達されたら悔しいなと思って、私も負けじと再開したんです(笑)。私、負けず嫌いなんですよね。やりたいと思ったら夜中でもスタジオに行ったりしています。
ーー負けず嫌いな一面が(笑)。『グラスハート』の現場では撮影も独特だったそうですね。
宮粼:そうなんです。すごいアップで撮ってくださる監督で、顔の本当に目の前、すごく近い距離にカメラがある環境で撮っていたんです。だから、カメラがあまり怖くなくなったというのは、自分の中でとても大きな経験でした。最近、CMなどで特徴的なシーンを撮るときに「すごい近くで撮るよ」と言われるんですけど、私としては全然近く感じなくて(笑)。今回の現場でも臨機応変に対応できるようになったかなと思います。
ーー連続ドラマ特有の難しさを感じることもありましたか?
宮粼:かなりありました。『グラスハート』のときは全部のシーンが大事なので、すごく神経を使いました。それに、ドラマって映画のようにある程度順番通りに撮るわけではないので、バラバラのシーンを撮る中で感情の計算もしなきゃいけない。そのスピード感に自分が追いつけなかったら終わりだと思っているので、もっとドラマの現場に慣れていきたいなと強く思いました。そのときの反省を活かして、次はがっつり出演させていただいて、そういう計算も丁寧にできるようになりたいですね。
「すべてのシーンが勝負」 連続ドラマの難しさと今後の目標
ーー『GIFT』での経験を経て、今後の目標はそこにあると。
宮粼:そうですね。今回の『GIFT』は出番としてはそこまで多くはないのですが、一つひとつのシーンが「勝負!」という感じでした。だからこそ、今後はドラマのスピード感にもっと慣れて、お芝居を丁寧に作り上げていけるようになりたいです。
ーーお芝居に対して非常にストイックに向き合われていますが、日々プレッシャーと戦う中でどのように息抜きをされているんですか? プロフィールには「映画鑑賞」とありますが。
宮粼:映画は「勉強」という感覚で観ることが多いんですが、最近は「息抜き」としてドラマをめっちゃ観ています。今さらすぎるんですけど、韓国ドラマの『ユミの細胞たち』にハマっていて。私、恋愛しすぎている作品よりも、少しヘンテコだったり、人間のもどかしさや中学生みたいな初々しい恋愛を描いた作品が好きなんです。リアルに恥ずかしがっている感じがすごくかわいくて、シーズン2まで観ました。最近シーズン3が出たらしいので、追っていきたいなと思っています。
ーー最後に『GIFT』を楽しみにしている視聴者へメッセージをお願いします。
宮粼:『GIFT』は、キャストもスタッフも本当に丁寧に作品に向き合っています。車いすラグビーの試合も代役なしでガチでやっているので、チームワークや熱量が映像にもしっかり映っていると思います。私の役に関して言えば、自分の弱さを認めたくないといった、人間のちょっとドロッとした部分って、少なからず誰にでもあると思うんです。そういう部分をご自身とリンクさせながら観ていただけたら嬉しいなと思います。(文=玉置正義)

