《カープマークを塗りつぶした画像をアップ》ゾンビたばこ使用の羽月隆太郎被告が“爆弾証言”、球団は取材に「担当者が不在」と繰り返し…懸念される“SNSアカウントでの暴走”【拘禁刑1年・執行猶予3年】
「ゾンビたばこ」と呼ばれる指定薬物エトミデートを使用したとして、医薬品医療機器法違反の罪に問われたプロ野球・広島東洋カープの元選手(起訴後に契約解除)、羽月隆太郎被告(26)。同被告が5月15日の公判(広島地裁)で証言した内容がいま、カープ球団を揺るがしている。
【写真を見る】カープのチームマークを塗りつぶした写真をアップした羽月被告のものと見られる現在のXアカウント。高校卒業後、入団したばかりの羽月被告
羽月被告は法廷で、同僚選手が同じくエトミデートを使用していたという趣旨の証言をしたのだ。羽月被告は公判後、自身のアカウントとみられるX(旧Twitter)も更新し、ファンは騒然となっている。
15日の公判後、球団の鈴木清明球団本部長は報道陣に「再調査します。来週にじっくり時間をかけてやっていく」と語っている。羽月被告の今後、そして球団の今後の対応はどうなるのか--。【前後編の後編。前編から読む】
「野球のせいにしたくない」
前編記事で記した通り、羽月被告は2025年3月末から4月はじめにかけて、先輩に紹介された知人にゾンビたばこを勧められ、服用に至った。11月ごろ、ニュースを見てゾンビたばこを違法と知ったが、「周囲に同じように使っている選手がいるので、自分も大丈夫かなと」思い、服用を続けてしまった。
検察官からの質問に、羽月被告は背筋を伸ばし、粛々と応じた。
検察官「今回の事件があってから、あなたはどのような状態になりましたか?」
羽月被告「職を失い、人が離れていきました」
検察官「このようなことになることは事前に想像できませんでしたか?」
羽月被告「その時は想像できませんでした」
さらに今後の生活について聞かれると、率直な野球への思いを口にした。
検察官「今後はどうやって生活していくんですか?」
羽月被告「いろいろ考えていますけど、この裁判が終わるまではなかなか思い浮かばない状況です」
検察官「野球選手として活動を続けられるんですか?」
羽月被告「いったん野球はやめます。まだ社会を知らないので、アルバイトとかすると思います」
別の検察官はさらに、ゾンビたばこを服用するに至った不眠症状について突っ込んだ。
検察官「やっぱり選手生活のプレッシャーとか、結果を出さないといけないプレッシャーとかで、眠れなかったということでしょうか?」
羽月被告「もしかしたら、そうかもしれないですが、そう思いたくないです」
検察官「そう思いたくないのは、どうしてですか?」
羽月被告「そのせいにしたくないです」
羽月被告としては、エトミデートを使ったことを野球と結びつけたくないのだろう。野球への愛が感じられる証言だった。
その後、検察官は拘禁刑1年を求刑。一方弁護人は「被告人にとって、プロ野球選手生命を絶たれたショックは計り知れない」「心から悔いて反省している」などと述べ、執行猶予付きの拘禁刑に処するのが相当だと主張した。
休廷後、裁判官は「指定薬物に対する親和性が認められる。相応の非難を免れない」と非難した一方で、「犯行を認め、今後は指定薬物を使用しないと反省の態度を示している」と情状面を評価し、羽月被告に拘禁刑1年・執行猶予3年の判決を言い渡したのだった。
本部長は「捜査機関ではないので」
殊勝な態度で裁判を終えた羽月被告。一方、本人のものとみられるXアカウント(旧Twitter)に動きがあったのは翌日16日のことだった。スポーツ紙記者が語る。
「『多くの方々にご心配とご迷惑をおかけしてしまっていること、深くお詫び申し上げます』と詫びた一方で、『様々な憶測や報道が出ている中ではありますが、近日中に、今回の件について自分の言葉でしっかりお話しさせていただく場を設ける予定です』としました。
当該アカウントのアイコンに映る羽月被告が被ったヘルメットのカープのマークは、真っ赤に塗りつぶされた形で加工されてアップされていた。このアカウントを本人が運用しているかどうかは不明ですが、当日は直前に『週刊文春電子版』が同僚選手と知人のツーショット写真に関する記事をアップしていたこともあり、記者の間では『球団の対応に不満を持っているのではないか』と囁かれている」
広島球団は15日の公判後、前述の通り鈴木本部長が「再調査します」などと囲み取材に応じた。新井監督も同日試合後、「再度ヒアリングをすると球団から聞いている。それ以上は今の段階では言えない」などとしている。
NEWSポストセブンは今後の対応について、15日金曜日に質問状を送ったが、18日時点で回答はなく、球団に問い合わせても「担当者が不在です」と繰り返すばかりだった。前出・スポーツ紙記者の話。
「このタイミングで表立った声明は出せないということなのでしょう。球団はかなりてんやわんやしている様子で、羽月被告の証言もかなり想定外だった可能性がある。球団は今後の動きが予想できない怖さがあるようです。
鈴木本部長は調査の結果公表について『捜査機関ではないので』と話すにとどめている。羽月被告が『自分の言葉で発信する』と言っていることも踏まえ、羽月被告のSNS上での"暴走"も懸念材料の一つでしょう。球団としてどのような形で事実公表を行なうか、検討中なのではないか」
地元に愛される市民球団を揺るがす"ゾンビたばこ騒動"。羽月被告と球団は今後、どのように動くのだろうか。
(了。前編から読む)
