関連画像

写真拡大

駅の男性用トイレの尿を飲んだとして、男性が逮捕されました。この事件が報じられると、ネット上で波紋を広げています。

神戸新聞(10月30日付)などによると、兵庫県警は10月29日、建造物侵入の疑いで50代の男性を逮捕しました。今年9月1日、阪急電鉄西宮北口駅構内の男性トイレに正当な理由なく侵入した疑い。男性は容疑を認めているそうです。

男性はトイレに入り、小便器で用を足していた男子高校生の尿を手ですくって飲んだとされます。この事件が報じられると、SNSでは「想像を超えてくる」などの反応が相次ぎました。

なかなか理解しがたい行動ですが、どのような罪に問われる可能性があるのでしょうか。刑事事件にくわしい冨本和男弁護士に聞きました。

建造物侵入のほか、条例違反の可能性も

──逮捕された男性はどんな罪に問われるのでしょうか。

まず考えられるのは、建造物侵入罪(刑法130条前段)です。

正当な理由がないのに、人の看守する建造物に立ち入った場合に成立します。法定刑は、3年以下の拘禁刑または10万円以下の罰金です。

「建造物」とは、屋根があり、支柱で支えられ、人が出入りできる構造物をいいます。駅も当然、建造物に該当すると考えられます。

「侵入」とは、管理権者の意思に反して建造物に立ち入ることをいいます。トイレで他人の尿を飲む行動は、誰もが嫌悪感を抱く行動です。正当な理由もなく、管理権者の意思に反するものと考えられます。そのため、建造物侵入罪が成立するでしょう。

さらに、各自治体の迷惑防止条例にも抵触する可能性があります。

たとえば、兵庫県の条例が禁じる「卑わいな言動」とは、社会通念上、性的道義観念に反する下品でみだらな言動を指します。

一般的に考えて、トイレで自分の尿を他人に手ですくって飲まれたら、性的な嫌悪感を伴うと考えられないでしょうか。その場合は「卑わいな言動」にも該当すると思います。

【取材協力弁護士】
冨本 和男(とみもと・かずお)弁護士
債務整理・離婚等の一般民事事件の他刑事事件(示談交渉、保釈請求、公判弁護)も多く扱っている。
事務所名:法律事務所あすか
事務所URL:http://www.aska-law.jp