朝鮮中央銀行が発行し北朝鮮で使われている貨幣。[中央フォト]

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北朝鮮ウォンの対ドル相場が今年に入り80%近く急落し、2009年の金融危機以降で初めて7万北朝鮮ウォンを突破した。IBK経済研究所が20日に出した「北朝鮮の為替相場暴落の原因と見通し」と題する報告書の内容だ。北朝鮮の通貨単位は韓国と同じウォンを使う。報告書によると平壌(ピョンヤン)の為替相場は4月12日基準1ドル=7万100ウォンを記録した。年初と比べ78.8%のウォン安となる。

北朝鮮は地域間の移動が制限されており為替相場も地域により違いが生じる。同日基準で平壌は7万100ウォン、新義州(シンウィジュ)は7万120ウォン、恵山(ヘサン)は7万140ウォンと調査された。北朝鮮ウォンの対人民元相場もやはり1月の1元=5600ウォンから4月には8900ウォンと58.9%のウォン安となった。

北朝鮮は2023〜2024年に名目賃金を1900%引き上げし、「地方発展20×10政策」を推進しながら大規模にウォンを発行した。クーポン形態の「5万ウォン金券(兌換券)」の発行と電子ウォレット基盤の「デジタルウォン」拡大が重なって流動性が急増したと研究所は分析した。

北朝鮮ウォンの急落は物価上昇につながっている。コメ価格は1月の1キログラム当たり1万6500ウォンから4月には2万8500ウォンと72.7%上がった。ガソリン価格も同じ期間に1リットル当たり4万2000ウォンから7万4500ウォンに77.4%上昇した。研究所は「北朝鮮ウォンの大量発行にともなう物価上昇圧力は貨幣システムに対する信頼崩壊につながる可能性がある」と診断した。