年収が下がる転職もざらにあるなか、市場価値を落とさずキャリアを重ねる中田康史さん(仮名・34歳)。転職を機に結婚もして、仕事もプライベートも幸せの絶頂だ

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収束が見えないコロナ禍でリモートワークが当たり前となる一方、我々の残業代は削られるばかり。会社の先行きすら不安になってくるのも無理はない。そんな有事でも、世の中には年収アップを果たした猛者がいた。アパレル企業から大手小売企業に転職した男性は、年収が150万円もアップしたという。コロナ禍でも転職に成功した秘訣を聞いた。

◆同職種・異業界への転職。巣ごもり需要で年収増!

 昨年9月にアパレル企業のEC部門からインテリアや日用雑貨を扱う大手小売企業に転職した中田康史さん(仮名・34歳)。コロナ禍にもかかわらず異業界に飛び込み、見事に年収は150万円アップし、900万円に。

「以前から今いる会社が『イケてるらしい』という噂は耳にしていて、注目していたんです。リリースなどを見てみると、ECに本腰を入れて会社の文化を変えていくという意思が見えたし、“巣ごもり消費”で業績に特需が起きていたのも大きかったですね」

 150万円アップは大きいが、前職のアパレル会社でも750万円以上。年齢を加味しても十分に高給だが、なぜ転職を?

「確かに十分もらっていたのですが、コロナ禍でアパレル業界が苦境に陥り、一時的に給料が下がってしまったんです。このまま会社に残ってキャリアアップしていくか、人生の歩みを変えるか悩んでいたこともあり、このタイミングで転職を決めました」

◆おうち用品特需で特大ボーナスも

 現在、中田さんはEC部門で利益率を高める重要な施策を担当している。日用品や巣ごもりグッズの特需もあり、月の給与ベースは大きく上がった。

「おそらく、小売業はボーナスが一回につき2か月分出たらいいほうだと思うんですけど、自分のところは3か月分。さらに、ほぼリモートワークにもかかわらず残業代がつくので、手取り月収も想像より多くもらえています。

 これまでは仕事のツラさと給与が反比例することもあったんですが、会社の業績がいいことで、雰囲気がよく働きやすい。これは転職してよかったことの一つです」

 その働きやすさに甘んじることなく、今後のキャリアプランを明確に描いている。

「とりあえず5年間は今の会社でマネジャーポジションを目指そうかなと。次の転職も考えていますよ。ただ、考えうる給与の上限を超えてしまうと、転職で動きにくくなるので、そのあたり様子を見ながら……といった感じです」

◆コロナ禍転職でも圧勝した秘訣

 コロナ禍転職でも圧勝した秘訣とは?

「いわゆる転職サイトではなく、企業から『こういう人を探してほしい』というリストを抱えたヘッドハンターから声がかかりました。

 たまたま僕がリストを持ってる人と仲が良くて、『こういう案件あったら紹介してくれ』と頼んでいたのが運良く回ってきて」

◆履歴書にも秘訣

 なかなかハードルが高い話だが、コネがなくても実践できる転職テクニックもあるとか。

「以前、採用を担当していた経験があるのですが、無数の履歴書を見るのは本当に大変です。もし100人分届いたら、“読める日本語か”“誤字脱字がないか”をチェックすれば90人は落ちる。残りは“30〜40代なのに、わざわざ新卒からの古い職歴まで書いてないか”で5人落とす選考を行っていました。

 履歴書のフォーマット通りではなく、“自分はどんな人間か”を自前のエクセルで一枚にまとめている人がベストです。自分の転職の際にもそういった履歴書を心がけていたので、リモート採用も突破できたと考えています」

 ただでさえ椅子の数が少ないミドル転職。後悔のない選択をしていきたい。

<取材・文/週刊SPA!編集部>
※週刊SPA!3/2発売号の特集「年収アップした人の特徴」より ―[年収アップした人の特徴]―