iPhone登場でモックアップ受注激減、時代のニーズに翻弄された部品加工の倒産劇
さらに中国投資の失敗が続いた。2000年代に入り、大口顧客であるゲーム機メーカー向けのスクリーンカバー製造に商機を見いだし、金融機関から多額の融資を得て中国への工場進出や子会社設立を進めた。しかし、その後の景気低迷で同社からの受注が激減。15年には中国工場の閉鎖を余儀なくされ、多額の投資は一切回収できない状況となり、過剰債務が残った。
15年6月には金融機関へリスケを要請し、大阪府中小企業再生支援協議会の支援を得て自主再建を目指していた。そうしたなか、18年秋ごろに未払い金の発生などによる信用力低下を背景に主要調達先であった中国企業との関係が悪化。同社からの調達が断たれたことで一部商品の製造ができなくなる。その後は自主再建を諦めてスポンサー探しに奔走していたが、5月31日をもって事業を停止し、自己破産を申請するに至った。
(取材・帝国データバンク情報部)
<企業概要>
(株)大和産業
住所:堺市堺区中安井町3―4―11
代表:原田富太郎氏
資本金:1億円
年売上高:約14億6400万円(19年3月期)
負債:約22億9300万円
