「妊娠中のお腹を殴られた」タレント投稿に衝撃、“ぶつかりおじさん”を通り越してる…犯罪といえるか?
妊娠中のタレント、松中みなみさんが「道ですれ違いざまに高齢男性からお腹を強めに殴られた」という内容をSNSに投稿した。
幸いケガなどはなかったようだが、「もし転倒していたら」「胎児に影響があったら」と不安を覚える人も多いだろう。
●“ぶつかりおじさん”を通り越した行為
松中さんの投稿内容が事実であれば、いわゆる“ぶつかりおじさん”を通り越した行為といえる。
偶然ぶつかったのではなく、故意に(わざと)相手の体を殴った場合、暴行罪にあたる可能性がある。この犯罪は、ケガがなくても成立しうる。
また、打撲や流産など、人の生理的機能に傷害を与えた場合には、傷害罪に発展する可能性もある。
ここでいう「故意」は、暴行行為そのものの認識があれば足り、かならずしも「ケガを負わせよう」とまで考えていた必要はないとされる。
●「わざとだったのか」は重要な争点
一方で、「偶然ぶつかっただけだった」という弁解が成立する場合は、過失の問題となる。
暴行罪や傷害罪は故意犯であり、単なる過失では原則として処罰されないため、「わざとだったのか」が重要な争点になる。
さらに、妊婦への加害について特別な犯罪類型があるわけではないものの、胎児への影響や危険性の高さなどから、量刑上、重く評価される可能性はある。
●証拠確保が難しいことも
ただし、実際に刑事責任を問えるかは簡単ではない。
問題になるのは、「故意だったか」の立証だ。混雑した道路や駅では、「偶然ぶつかった」と主張されるケースも少なくない。
防犯カメラ映像や目撃証言が重要になる一方、短時間の接触だけでは証拠確保が難しいこともある。
もちろん「偶然ぶつかった」だけでも、民事上の責任は問える。
●身の安全を確保しつつ証拠を残す
もし実際に被害を受けた場合、まず重要なのは身の安全の確保だ。
今回の投稿でも、松中さんは追いかけなかったという。妊娠中に限らず、加害者を一人で追跡する行為には危険も伴う。
そのうえで、(1)日時や場所を記録する(2)防犯カメラの有無を確認する(3)痛みや違和感があれば受診する(4)診断書を残す(5)警察へ相談する──といった対応が後の証拠につながる。

