【音声入手】経営者が逮捕の『神のエステ』で行われていた違法営業の実態…“裏オプ”勧誘の手練手管

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いきなり添い寝…の自由すぎる接客も

‘26年2月17日、神奈川県警、千葉県警の合同捜査本部はメンズエステ店『神のエステ』の経営者の男(35)ら男女15人を風営法違反(禁止地域営業)の疑いで逮捕した。有名メンズエステ店の摘発に業界内外に衝撃が走った。

今回の摘発の容疑である禁止地域営業とは、店舗型性風俗店の営業が禁止されている地域での性的サービス提供を意味する。メンズエステ店は「性風俗店」ではないため、性的サービスは提供できない。『神のエステ』は「裏オプション」と称して過激サービスを提供していると一部で噂になっていた。

一部店舗が名前を変えて復活しているというが、経営者の逮捕で『神のエステ』グループは実質、廃業状態にあるという。

今回、筆者は『神のエステ』の元常連客・G氏を取材した。G氏は中央線沿線にあった『神のエステ』のある店舗に足しげく通っており、そこでセラピストたちに何度も「裏オプ」を持ち掛けられたという。

『神のエステ』のセラピストたちは、いかにして客を裏オプに誘ったのか。G氏の証言と録音データをもとに具体的に紹介しよう。


典型的な“裏オプセラピスト”だったS(21)は長身で細身。彼女の接客はかなりラフだったという。G氏は証言する。

「シャワーから戻ると、いきなり添い寝です。『マッサージする?』と聞かれて、どちらでもいいと言ったら“じゃあ、今日はしないね”と(笑)」

メンズエステ本来のサービスであるはずのマッサージがなかったというのだ。

「そのままイチャイチャする時間が続いて、30分ほど経ったころに突然、『何でイキたい?』って聞いてきたんです。私が『ゴムあり(での本番)は?』と答えると『じゃあ、後でちょうだいね』と。金額は暗黙の了解で1万円を後で払いました」(G氏)

興味深いのは、彼女がメンズエステで働いている理由だ。地下アイドルの“推し活”のためだとG氏に話したという。

「月200万円くらい使うこともあるらしいです。裏オプ代を渡したら『これで会いに行ける』って言っていましたね」(同前)

裏オプで荒稼ぎしたカネを推し活で散財するSの行動は、ホストに貢ぐ大久保公園の“立ちんぼ”と似た構造だった。

「正直、吹っ掛けてます」

Sのように、施術をすることなく違法サービスに振り切るセラピストは稀。通常のマッサージから自然な流れで裏オプに誘導するセラピストが大部分で、最も自然にそうしていたのがA(20)だったとG氏が振り返る。

「明るく丁寧な接客で、施術もきちんとしている。でも、マッサージの終盤になると、『どうしたい?』と聞いてくるんです。ストレートに勧誘するわけではありませんが、客にしてみれば意味は一つしかないですよね。

Aは『おねだりしていい?』と言ってゴムを取り出すと、そのまま裏オプを始めました。料金は1万円。プレイ後の対応も丁寧でした。

彼女は看護師を目指していて、一浪中だと言っていました。メンズエステの出勤はいつも23時から明け方までと完全に夜型でしたね。それでも、清掃やタオル交換まできっちりしていたので、根は真面目な子なんだと思います」

G氏が録音データを持っているのは21歳の大学生セラピスト・Y。このセラピストの部屋に入った瞬間、酒の臭いがしたという。

「前日に飲んでいたみたいで、かなり酒臭かった」(G氏)

パネルの写真と本人の印象が大きく違ったうえ、マッサージはお世辞にも上手いとは言えなかったという。そして入室から30分ほど経過したところで、YはG氏にこう切り出した。

「本番2万、口1万」

かなり強気の条件提示で、彼女自身が「正直、吹っ掛けてます」と認める音声がG氏の持つ録音データに残っていた。

Yは自身の過去も語っていた。前出のS同様、高校時代に地下アイドルにハマり、“推し活”に1000万円以上をつぎ込んだという。その資金の多くは援助交際や夜職で稼いだものだそうだ。

暗黙のルール

もちろん、『神のエステ』のセラピスト全員が裏オプを持ちかけていたわけではない。G氏によれば、ある店舗の人気セラピストは1回の指名料だけで5000円というエースだったが「粘膜接触は絶対しない」と言い張り、裏オプは一切やらなかったという。

G氏への取材で明らかになったのは、本番なしでリピーターを作る人気セラピストと裏オプで稼ぐ中堅クラスの2極化だ。そして、前出のYのような極端な例を除き、裏オプセラピストに共通していたのが、「セラピスト側からは持ち掛けない」という暗黙のルールだった。

「私の肌感覚では、セラピストの半分近くが裏オプに応じていたと思いますが、自分から値段を言う子は少ない。ほとんどが『どうやって終わりたい?』とか『(このあと)どうする?』と聞いてきて、客から言わせる形でしたね」(G氏)

それは「いつ摘発されてもおかしくない一番過激なサービスの店」と言われた『神のエステ』なりに「マッサージ店」だという体裁を保つための“最後の一線”だったのかもしれない。

ここ数年で急速に店舗数を増やしたメンズエステ業界。これまでは「風俗店ではない」という建て前でグレーな営業形態が半ば放置されてきたが、昨年6月の改正風営法の施行によって罰則が強化され、罰金が最大3億円になるなど、締め付けが強くなっている。

改正風営法が成立した際、「ほとんどのメンズエステは廃業するのではないか」と業界内外で囁(ささや)かれていたが、多くの店はそのまま営業を続けている。

そして今も、全国のメンズエステの個室では、同じような囁きが繰り返されているのかもしれない。

「どうする? 何で終わりたい?」

この業界の闇は、まだすべて表に出たわけではない。

FRIDAYデジタルのYouTubeでは、セラピスト・Yが語った「メンズエステをしている理由」や客に裏オプションを持ちかける音声などを公開している。