スマホはあと1回脱皮する iPhone 5sは64bit時代へのスタートライン

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現在のスマートフォン(スマホ)のハードウェア性能は非常に高くなっており、もうこれで十分と思っている人も多いかと思います。しかし、スマホは、このあとに、あと1回、大きく脱皮する時期を控えています。

スマホが最初の脱皮を遂げたのが、スマホの頭脳とも呼べるプロセッサがシングルコアからデュアルコアや現在のクアッドコアのような複数の作業や動作を同時にできるマルチコアになったときです。

スマホはマルチコアを手に入れることで、複数のアプリを同時に動かしたり、メール受信しながらアプリを弄ったり、複数の作業を同時に行う能力を手に入れて短時間に多くのことができるようになりました。

■RAMは、スマホの作業場 沢山・大きな作業では大きなRAMが必要
マルチコアによってある意味では人間以上の仕事ができる奴になったスマホですが、そうなると必要になるのがOSのシステムやアプリが沢山の作業する場所となる「RAM」と呼ばれるメモリです。

同時により大きなデータを扱うことができるようになれば、作業場となる場所も大きな場所が必要になるわけです。


■ROMはハードディスのような存在
スマホのメモリには、RAMのほかにROMと呼ばれるメモリがあります。こちらは、RAMと違って、アプリのプログラム本体や音楽や動画などのデータを保存される場所でパソコンのハードディスクなどに相当します。

したがって、いくらROMが32GBや64GBなどの大容量であっても、OSシステムやアプリ動作中の作業場とはなりません。


■RAMは、なぜ多いほうがいい?
RAMが大きいと、同時に使えるアプリが増えるだけでなく、大きなデータをRAMに展開しても快適に利用ができます。仕事で利用する機会の多い、Word書類やExcelシート、Powerpointのスライド、何枚ものレイヤーデータを使う画像処理ソフトや動画編集ソフトなどは膨大なデータをRAMに展開しますので、大きなWordやExcel、Powerpointファイル、画像処理や動画データの場合、十分なRAM空き容量がないと動作が極端に遅くなったり、最悪ファイルそのものを開けなかったりします。

また、編集以外でも、ネット配信のストリーミングでHD動画などの大容量な動画を視聴する際なども、RAMに先読みでデータを読み込みますので、RAM容量が少ないと動画が途切れたりします。


■iPhoneとAndroidのRAM事情
現在提供されているスマホでは、iPhoneに搭載されているRAMは1GBと言われています。一方、Androidでは2GBが標準となってきています。

この差は、iOS7前のOSがシングルタスクベースで動作(一部マルチタスク処理)し、AndroidのOSが、マルチタスクベースで動作していることによります。

シングルタスクベースは、基本的には使うOS機能やアプリだけを利用し、画面上で機能やアプリを切り替えると動作を停止させたり、修了させたりすることで、RAMの利用量を増やさないシステムです。

マルチタスクベースでは、基本的に起動したアプリや機能は画面を切り替えてもアプリを停止や終了させずにバックグランドで動作をし続けます。このため、アプリを沢山起動すれば、それだけRAMの利用量は増えていきます。

マルチタスクにより、動画を見続けながら、バックグラウンドでメール受信されたり、クラウドのデータダウンロードやアップロードをしたりするなど、ユーザーが手動で操作しなくても、複数の作業を同時に処理できるので、利用者は使う際に常に最新の状態で利用することができます。

iOSも、iOS7により完全なマルチタスクベースへの変更が発表されており、今後はRAM容量が現在とり多く必要となる可能性も高まってきています。


■64bit時代へ 大きなRAM時代の脱皮
快適な動作にはRAMを多く搭載すれば良いわけですが、残念ながら現在スマホに沢山RAMを搭載すれば解決するというわけにはいきません。現在のほとんどのスマホに搭載されている32bitプロセッサは、2GBまでしかRAMを扱えないからです。

そこで、iPhone 5sにも搭載された64bitプロセッサの登場となります。プロセッサを64bitにすれば、4GB以上のRAMが利用できるようになり、常用のアプリを常に動かしたままでも快適にスマホを利用できると期待されています。またパソコンで使っているデータも問題なく利用できるため、アプリ機能もパソコンと遜色ないほどアップする可能性もあります。

64bitプロセッサの本格的な供給は、来年(2014年)とも予想されており、スマホが本当の意味で大人のスマホとなる64bit時代は、まもなく訪れようとしています。