【WEC47】次から次へ注目カードが連続、準主役は?
メインの世界バンタム級選手権試合ブライアン・ボーウェルズ×ドミニク・クルーズ以外に、用意された対戦カードは、4月24日にPPVマッチが控えているとは思えない試合ばかり。この1年、軽量級に特化したWECの試みが当たった証といえる好カードが並んでいる。昨年2月にウェルター級以上の王座を廃し、配下選手もUFCに移管。ライト級以下の軽量級専門のプロモーションとなったWECは、この間、アフリクション配下にあったファイターを吸収、中堅プロモーションで結果を残している選手を抜擢し、みるみるうちにバンタム&フェザー級の層が厚くなってきた。
基本的にキャリアの少ないファイターが多いWECで、そのインサイドワークを駆使して、トップの一角を維持すると思われたが、デビュー戦のカブ・スワンソン戦では35秒で一本勝ちを収めた以降、ユライア・フェイバー、レオナルド・ガルシア、再びユライア、そしてジョシュ・グリスピと敗北を重ねてしまった。
長年のキャリアによる強味――インサイドワークが生きるよりも、長年のファイター生活による打たれ弱さが目立つようになってしまったパルバー。現役生活が懸ったラストチャンスは、グラップラーのハビエル・バスケスという、やや温情カードが組まれた。
とはいえ、カリフォルニア・グラップリング界の大物も、アフリクションから移籍後、LC・デイビスとデヴィダス・タウロセビチュスに連敗。デイビス戦は、ジャッジの見方が疑われる敗北だったが、一度下った裁定は覆らない。32歳、ヒザの負傷と戦い続けてきた組技師も、パルバーとの勝負に現役生活を懸けて挑んでくるだけに、簡単なファイトにはならないだろう。
倒されずに殴る、倒されるとすぐに立つ――というスタイルの開祖でもあるパルバーだが、引き込むことをいとわないバスケスの寝技を防ぐことができるか。マット・ヒュームとトレーニングを積むようになって1年、2000年8月のWEFでディン・トーマスに敗れて以来、実戦では避けてきた寝技での成長が、パルバー勝利の鍵を握っている。
パルバー同様にUFCからWECへ移ってきたレオナルド・ガルシアは、これも元UFC組のジョール・ループとの対戦となる。WECでは3勝2敗、マイク・ブラウンの王者時代にタイトル挑戦し敗北。その後復帰戦で勝利したが、昨年11月にこれもUFC組マニー・ガンバーリャンに判定負けを喫し、タイトル戦線から脱落、ノーTVマッチからの仕切り直しとなる。
一方、対戦相手のループはシーズンの盛り上がりとは反して、苦戦を強いられるTUFシーズン8ファイター。UFCをリリースされたのち、ローカル大会を挟んでWECと契約も、初陣でエディ・ワインランドに苦杯を舐めた。
敗北を重ねれば、元UFCという肩書が何も役に立たないどころか、その勲章を奪ったファイターの格があがり、標的にもされやすいビッグネームたち。ガルシア、ループともに、元WECという肩書にならないためには勝利が必要な一戦となる。
UFCから体重を落としてきたファイター、他メジャーから移籍してきた選手が苦戦を強いられている現状が、上の2試合で明らかになっている。だが、そんなビッグネームに大手を振って活躍させていない現実を作りあげたいのが、中堅プロモーションで実績を残してきたファイターたちだ。