ドラッグストアで買った風邪薬のレシートがあります。確定申告で医療費控除を受けたいのですが、医師の処方箋がない市販薬でも、控除の対象として合算できますか?

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ドラッグストアで買った風邪薬も医療費控除の対象として合算できるのか気になる方もいるかもしれません。 本記事では、ドラッグストアで購入した薬が医療費控除の対象になるのかや医療費控除の対象にならないもの、医療費控除の申告方法について解説します。 医療費控除をしようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

ドラッグストアで買った薬は医療費控除の対象になる?

国税庁によると、医師の処方箋がなくても、市販薬は原則として医療費控除の対象になります。ポイントは、治療や療養のために必要かどうかです。
例えば、風邪や胃痛、花粉症などの症状を改善する目的で購入した一般的な医薬品は、医療費として計上できると考えられます。ただし価格については、その病状に応じて一般的に支出される水準を著しく超えない金額であることが条件となります。
また、医療費控除の対象となるのは薬代だけではありません。代表的なものは次の通りです。
 

・病院や診療所に支払った診察、治療費
・通院にかかった交通費や往診料
妊婦の定期検診や検査、通院費用
・あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師による施術の対価(治療目的の場合に限る)
・医師等による診療や治療を受けるために直接必要な義手や義足などの購入費 など

これらの実際に負担した金額から、保険金などで補てんされる金額を差し引いた残額が10万円(その年の総所得金額等が200万円未満の場合は、総所得金額等の5%の金額)を超えた場合は医療費控除が受けられる可能性があるため、忘れずに申告するようにしましょう。

医療費控除の対象にならないもの

医療費控除の対象になるかどうかの判断基準は、治療目的かどうかです。予防や美容、健康維持が目的の場合は原則として対象外になります。
医療費控除に含まれないおもな例は、以下の通りです。
 

・健康維持のためのビタミン剤やサプリメントの購入費
・人間ドックや健康診断の費用(引き続き治療につながらない場合)
・インフルエンザの予防接種
美容整形や美容目的の歯列矯正
・栄養ドリンクや健康食品の購入費
・通院時のマイカーのガソリン代や駐車場
・医師の指示によらない個室の差額ベッド代 など

「体のためだから」と思っていても、予防や快適性向上が目的の支出は基本的に対象外になる点は注意が必要です。

医療費控除の申告方法

医療費控除を受けるためには、確定申告が必要です。現在は、医療費や医薬品の領収書を提出する必要はなく、「医療費控除の明細書」を作成して申告書に添付する方式が採られています。
まずはその年の1月1日から12月31日までに実際に支払った医療費を集計し、その内容を明細書に記載して確定申告書とともに提出します。前述の通り、領収書の提出は不要ですが、確定申告期限等から5年間は自宅などで保管しなければなりません。税務署から内容確認のため提示を求められる場合があるため、処分しないよう注意が必要です。
また、e-Taxを利用する場合は、マイナポータルと連携することで医療費通知のデータを自動取得できます。取得したデータをそのまま電子申告すれば、入力する手間を大きく減らせるでしょう。

医師の処方箋がない市販薬でも治療目的であれば原則として医療費控除の対象になる

ドラッグストアで購入した市販薬も、治療や療養のために必要なもので、かつ、病状に応じて一般的に支出される水準を著しく超えない金額のものであれば、原則として医療費控除の対象になります。一方で、予防や美容、健康維持などを目的とした支出は対象外です。
医療費控除は自分と生計を一にする家族分をまとめて申告でき、年間一定額を超えた場合に所得控除が受けられます。領収書は5年間の保管が必要ですが、e-Taxやマイナポータル連携を活用すれば手続きの負担も軽減できます。毎年の医療費をきちんと確認し、忘れずに申告することが、税負担の軽減につながるでしょう。
 

出典

国税庁 かぜ薬の購入費用
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー