iPhoneのiOSをiOS 14.0へアップデートしたり、Apple WatchをwatchOS 7へアップデートしたりしたあとで、バッテリーの消費が異常に激しくなっていたり、ヘルスアプリやアクティビティアプリが起動しなくなっていたりするなら注意が必要だ。本稿執筆時点でこのバグは修正されておらず、問題を解消するには手動でリセット作業を行う必要があるとされているのだ。問題の詳細は次のページにまとめられている。

If you're missing Workout GPS routes or Health data after updating to iOS 14 and watchOS 7 - Apple Support

If you're missing Workout GPS routes or Health data after updating to iOS 14 and watchOS 7 - Apple Support


iOS 14.0およびwatchOS 7.0にアップデートした後に次の現象が発現している場合、以下の問題に該当している可能性がある。

Apple Watchから得られたGPSを有効したワークアウトのルートマップがフィットネスアプリで表示されない。

Apple Watchでアクティビティアプリ、心拍数アプリやそのほかヘルス関連アプリが起動しないまたはデータの読み込みを行うことができない。

Apple Watchでアクティビティアプリがデータストレージのサイズが不正確だと報告している。

iPhoneでフィットネスアプリやヘルスアプリが起動しないまたはデータの読み込みを行うことができない。

iPhoneのフィットネスアプリやヘルスアプリがデータストレージのサイズが不正確だと報告している。

Apple Watchから得られた環境サウンドレベルデータやヘッドフォンオーディオレベルデータがiPhoneのヘルスアプリに反映されていない。

iPhoneApple Watchのバッテリー消費が激増している。

Appleは上記の事象のうち、2つ以上を経験しているユーザーに対し、問題を解消する方法として次の手順で作業を行うことを勧めている。

Apple WatchiPhoneのペアリングを解除する。

iCloudの設定を確認し、iCloudへiPhoneのバックアップを作成する。

iPhoneをリセットしてすべてのコンテンツと設定を削除する。

iCloudのバックアップをiPhoneへリストアする。

Apple WatchiPhoneをペアリングする。

Apple Watchへバックアップをリストアする。

ただし、上記の作業を行う際は注意が必要だ。バックアップサイズがiCloudのストレージサイズを超えている時はバックアップを取ることができず、その際はストレージを購入するなどの作業を行うか、バックアップ対象を絞り込む必要が出てくる。また、バックアップを取ったとしても設定でバックアップ対象が外れていることがあり、バックアップを取っていたと思っていたデータが実際にはバックアップされていなかったということもある。その場合、データが消失することになる。

上記の問題を解決するためにリセットを実施する場合、失われては困るデータが確実にバックアップの対象になっていることを確認するとともに、iCloudへのバックアップを取ったことを確認してから作業を行うことが望まれる。ある程度危険を伴う操作であることから、細心の注意を払っていただきたい。