松野官房長官は10日の定例会見にて、岸田首相が11日から19日までASEAN関連首脳会議、G20バリサミット、APEC首脳会議に出席すると述べた。また、SNSで拡散されているウクライナでの日本人義勇兵の死亡について「情報があることは承知している」とした上で、「事実関係の確認を行っているところ」とした。

松野官房長官:岸田総理は諸班の事情が許せば、11日から19日までASEAN関連首脳会議、G20バリサミット、APEC首脳会議に出席するため、カンボジア、インドネシア及びタイを訪問予定です。カンボジアではASEAN関連首脳会議に出席し、来年2023年に友好協力50周年を迎える日、ASEAN関係のさらなる強化を確認するとともに、ロシアによるウクライナ侵略、北朝鮮による前例のない頻度と対応での弾道ミサイル発射を含め、地域、国際社会の喫緊の課題等に関する議論を深め、関係国と連携強化を確認します。

インドネシアでは、G20バリサミットに出席し、ロシアのウクライナ侵略による影響を受けている食糧エネルギー安全保障や国際保険といった重要課題について、日本の立場と取り組みを積極的に発信するとともに、G20各国首脳と議論します。タイではAPEC首脳会議に出席し、コロナ後のアジア太平洋地域の経済回復に向けたコミットメントを示し、自由で開かれた公正な貿易体制の維持強化に向け、APEC各国首脳と議論します。

また、ロシアによるウクライナ侵略が世界のエネルギー、食糧需給の逼迫や市場の不安定性を引き起こすなど、世界経済及びアジア太平洋地域の発展に甚大な影響を及ぼしているとの認識を共有します。また、この機会に米国、ラオス、ベトナム、カンボジア、ブルネイなどと首脳会談を行うほか、日米、韓首脳会合も行う予定です。
その他詳細については外務省にお尋ねをいただきたいと思います。私からは以上です。

――葉梨法務大臣の発言(「死刑のハンコを押す地味な役職」)について
本日朝、私から葉梨大臣に対して発言には十分に注意するよう厳しく注意を行い、本人からも昨日の発言について真摯に反省し、真謝する旨の説明がありました。改めて閣僚の職席の重さを自覚し、法務大臣として、高い緊張感を持って、職務にあたっていただきたいと考えています。

総理に対しては、葉梨大臣とのやり取りを直ちに報告をしました。「改めてその職席の重さを自覚し、大臣として説明責任を徹底的に果たしつつ職務にあたっていただきたい」と総理の方からのお話でございます。

(厳重注意をした部分については)ご指摘をされている部分に関して誤解を招かないよう、発言には注意をすべきということをお申し伝えました。

――ウクライナで日本人義勇兵が死亡したとの情報について。また、戦闘に参加している日本人の人数は
ご指摘のような情報があることは承知をしております。現在、在ウクライナ大使館が事実関係の確認を行っているところであります。

人数については事柄の性質上、お答えを差し控えさせていただきたいと思いますが、いずれにせよ、政府としてはウクライナ全土に対避勧告を出しており、どのような目的であれ、同国への渡航はやめていただきたいと考えます。また、すでに滞在されている方は、安全を確保した上で、直ちに退避していただきたい。

会見動画:https://www.youtube.com/watch?v=VjSA9rOwkFI