米ホワイトハウス「停戦延長の要請は事実無根…交渉再開ならパキスタンが有力」(2)
スコット・ベッセント米財務長官は、イラン戦争で暴騰した国際原油価格への対応策として打ち出したロシアとイラン産原油の一時的な販売承認を更新しないと発表した。同氏はこの日、ホワイトハウスの定例会見に同席し、「我々はロシア産原油、イラン産原油に対する一般免許を更新しない」と述べた。
「一般免許」とは、制裁対象であるこれらの国の原油・石油製品を購入できるよう、米財務省外国資産管理局(OFAC)が一時的に適用した制裁例外プログラムを指す。ベッセント氏は制裁が一時的に猶予されていた原油について「3月11日以前に海上にあった石油だった。その物量はすでにすべて消費された」と述べた。
米国は当初、ロシア産およびイラン産原油の取引を制裁してきたが、イラン戦争後に国際油価が急騰したため、原油供給量を増やすべく、ロシア・イラン産であってもすでに船積みされた物については一時的に取引を許可する一般免許を付与してきた。この日のベッセント氏の発言は、該当する免許は先月11日以前に海上にあった原油にのみ適用されたもので、制裁猶予措置をこれ以上延長しないという意味だ。
ベッセント氏は、ホルムズ海峡でイランを行き来する船舶に対する米軍の封鎖措置が中国に影響を及ぼすと指摘した。同氏は「中国はイラン産原油の90%以上を購入しており、これは中国のエネルギー需要の約8%に相当する」とし、「我々は海峡封鎖によって中国の購入が中断されるとみている」と述べた。続けて「中国の銀行2行が米財務省から書簡を受け取った」とし、「我々は彼らに対し、イランの資金が該当する銀行口座に流入していることを立証できるならば、二次的制裁を科す用意があると通報した」と明らかにした。
ベッセント氏は「1ガロン当たり3ドル(約477円)台のガソリンはいつごろ見られるか」という記者の質問には「(イランとの)交渉の進展状況にかかっている」と答えた。そのうえで「私は6月20日から9月20日の間には、再び3ドル台のガソリン価格を見ることができると楽観している」と述べた。全米自動車協会(AAA)によると、イラン戦争直前に1ガロン当たり2.8〜2.9ドル水準だった米国の平均ガソリン価格は、同日時点で4.11ドルを記録している。
