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 ◇オープン戦 阪神2―1西武(2026年3月10日 甲子園)

 開幕ローテーションに当確ランプをともすには十分すぎる内容だ。新助っ人のルーカスが来日初先発、甲子園初登板を3回無失点で飾った。

 圧巻だったのはスイーパー。初回、左対左になった西川が思わず腰を引いたほどの鋭い変化で、見逃し三振を奪った。NPB公認アプリには「曲がり幅40センチ」と表示された。

 「ああいうリアクションが出ることは決して悪くない。狙ったコースかと言われたら、そうではないけど」

 続く渡部にも同じ球種でスイングすらさせなかった。連続見逃し三振で、打者の左右を問わず有効な変化球であることを証明した。

 春季キャンプ中からNPB球に新たな可能性を感じていた。「日本のボールは握りやすいから好き。変化量は米国時代よりも大きくなっていると思う」。その予感は、この日確信に変わった。「日本のボールは投げやすい」。キャンプ中に習得した箸使いのように、NPB球を手なずけている。かつての決め球は、さらなる進化を遂げようとしている。

 2回以降は安打を許し、制球もばらついたとはいえ、表情は変わらない。むしろ、走者を背負ったことで、素早い一塁けん制を披露する余裕さえ感じさせた。

 初めての聖地のマウンドは、わが庭のような口ぶりだ。「硬めにしていただいたような気もしたので、凄く投げやすかった」。3日の強化試合・侍ジャパン戦に続く無失点投球で、開幕2カード目のDeNA戦(京セラドーム)登板の資格をたぐり寄せた。盤石の虎先発陣がさらに分厚くなろうとしている。 (倉世古 洋平)