中道改革連合がクラファンで1億円を目指す切実な理由…落選者つなぎとめも最悪のシナリオは「2028衆参ダブル選」
先日、落選者向けのヒアリングを開催し、6時間近くにわたって「中道結成は正しかったのか」などの意見が噴出した中道改革連合。とくに落選者から切実な声が相次いだというのが、資金面の援助の必要性だ。
そこで執行部は、落選者を支援するためのクラウドファンディングを準備するなど、落選者が離党しないよう、つなぎとめに必死。クラウドファンディングには党内からも「仮にも衆院で野党第一党なのに情けない」などと疑問の声も出るが、なりふりかまっていられないのだ。
ただ、クラウドファンディングを始めたとしても資金難が落選者たちに重くのしかかる現実に変わりはない。そんななか、いま「資金が尽き、落選者たちも政治家引退を余儀なくされるかもしれない中道最悪のシナリオ」として想定されているものの1つが「2028年の衆参ダブル選」だ。
「衆参ダブル選はこれまで、公明の支持母体・創価学会の負担が大きいこともあり、その時々の政権が避けてきましたが、公明が連立から外れたことにより、実行のハードルが下がったとも言えます」(全国紙政治部記者)
しかも「ダブル選は候補者やスタッフ、資金の不足に悩まされる野党にとって負担が大きく、過去の選挙を見ても1986年の衆参ダブル選では、自民党が衆院で300議席を獲得しました」(同)と語るとおり、衆参ダブル選はそもそも野党に不利、つまり与党にとっては追い風を受けやすい選挙なのだ。
そのうえ、野党側が気がかりなのは、候補者にとって「衆院選で負けたら参院選にくら替え」といった保険がききづらくなってしまうことだ。例えば、立憲の辻元清美参院議員は2021年の衆院選で比例復活もかなわず落選したが、翌年の参院選で当選し、国会に舞い戻った。しかし2028年に衆参ダブル選が行われると、次の参院選は3年後の2031年。今年2月の衆院選の落選者は、衆参ダブル選で落選すると実に5年ほど浪人生活を送ることになりそうなのだ。
過去に2回連続で落選し、その後出馬しなくなった元職は「2回連続で落選すると、このまま政治活動を続けていても、地元では現職の名前が浸透するばかりで先は厳しいと思ってしまった。子どもの学費も必要だし、いつまでも妻におんぶに抱っこではいられなかったので、民間に就職した」と嘆く。
かつては、国政復帰への挑戦に一区切りをつけ、地元の首長を目指す、というのも、旧民主系の落選者が選んできた定番の進路だが、2028年衆参ダブル選のパターンだと、その進路も簡単ではない。
2027年春に統一地方選が行われるため、全国の地方選の3割程度ではあるが、首長選や県議選・市町村議選がこのときに行われるのだ。そのため2028年の衆参ダブル選で落選してしまうと、地域によっては直後に首長を目指すという選択肢も難しくなりそうだ。
「この先の当選の可能性が見えてこないと、政界を引退して民間人として生きていく人たちも出てくるだろう。候補者が定着せず、新人候補の擁立に苦労し、候補を擁立できても知名度と活動量不足で負ける、という悪循環に陥ってしまう」(中道関係者)
中道はクラウドファンディングで年内に1億円達成を目指すという。何人の落選者がこの踏ん張りどころを乗り越えられるか。
文/中村まほ 内外タイムス
