2022年度の「自動車盗難事故実態調査」を公開

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日本損害保険協会は2023年3月13日に、自動車盗難防止対策の一環として実施している「自動車盗難事故実態調査」の2022年度の結果を発表しました。

この調査結果では、車両本体盗難の件数上位を車名別でまとめたほか、車両本体盗難1件あたりの支払保険金の推移、盗難が発生した時間帯などを公表しています。

愛知県、大阪府、千葉県の発生件数が全体のほぼ半数を占める

出典:自動車盗難事故実態調査 - 一般社団法人日本損害保険協会

日本損害保険協会が公表した、全国で発生した車両本体盗難および部品盗難を含む車上ねらい事故での保険金の支払件数・支払保険金に関する調査は、車両本体盗難で2,656件、車上狙いで971件の事案が対象です。

車両本体盗難の1件あたりの支払保険金は235.4万円となり、前年とほぼ横ばいの結果となり、車上ねらいでは1件あたり57.0万円と、前より約7万円高額になりました。

また、都道府県別で発生した車両本体盗難による保険金の支払件数調査では、愛知県が576件で全体の21.7%を占め、次いで大阪府が370件で13.9%、千葉県が296件で11.1%と、上位3府県で約46.7%とほぼ半数を占めています。

2021年度の調査でも愛知県がワースト1であったほか、千葉県が2位、大阪府が3位と、上位3府県が変わらない結果に。

また、車上ねらいによる保険金の支払件数調査でも、大阪府、愛知県、千葉県がワースト上位3府県となっています。

半数以上が深夜から朝にかけて発生、日中も3割近くに

出典:自動車盗難事故実態調査 - 一般社団法人日本損害保険協会

自動車盗難事故実態調査では、車両本体盗難と車上ねらいが発生した時間帯別の2022年の件数は、前年からほぼ変わらず、22時から9時までの時間が半数を超える結果となりました。

また、9時から17時までの時間帯が約3割近くとなっていることから、睡眠中や外出中といった、車の持ち主が異変に気づきにくい時間帯に発生しやすいことがわかります。

車両本体盗難件数ワースト1はトヨタ ランドクルーザー

出典:自動車盗難事故実態調査 - 一般社団法人日本損害保険協会

車名別の車両本体盗難件数では、2021年に続き2022年もトヨタ ランドクルーザーがワースト1になりました。件数では450件となり、2021年から100件以上も増加しています。

また、282件でトヨタ プリウスが2位、184件でトヨタ アルファードが3位となり、以下レクサス LX、レクサス RX、トヨタ ハイエース、トヨタ クラウン、トヨタ アクア、トヨタ C-HR、レクサス ESで、ワースト10はすべてトヨタのブランドであるほか、上位10モデルの発生件数が2656件中1453件と、半数を超える結果となりました。

車上ねらいではプリウスがワースト1の135件となり、31件で2位のハイエースに100件以上も差がついています。