A組首位に立つ日本【写真:Getty Images】

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大会公式サイトが出場各国の反応を紹介、仏代表HO「日本に来られて幸せ」

 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会で開幕2連勝でA組首位に立った日本。優勝候補の一角、アイルランドを撃破するジャイアントキリングの興奮に列島が酔いしれる一方で、出場各国の選手やヘッドコーチ(HC)が日本の観衆と大会の素晴らしさを称賛。大会公式サイトが「『特別な雰囲気』。このラグビーW杯は唯一無二」と題し、特集している。

 それぞれの選手たちが日本W杯を楽しんでいる。大会公式サイトは各国の選手、HCが感じる今大会を取り上げている。

 23-21で勝利したアルゼンチン戦後、フランス代表FBヨアン・ユジュは東京スタジアムのピッチに座り込み、しばらく動かなかった。「堪能したかったからです。あの瞬間を最大限にね。時として、十分に味わうこともあるので、大事なことです」と4万4000人の観衆が詰めかけた特別な雰囲気を味わったという。

「世界のどんな素晴らしいスタジアムでもプレーした。観衆の反応もわかるが、あそこまでは想像していなかった。スペシャルだ。祝祭のような雰囲気でした。学校訪問しても、ファンゾーンでも、観光地でも、ラグビーに対する熱気の高まりを感じる。本当に驚きです」

 ユジュはこう証言したという。同僚のHOカミーユ・シャは「クールなことだよ。ラグビー文化が一般的ではない国に来ることもいいよね。新しい国を探求できることはいつだって素晴らしい。美しい国でもあるし。ここに来られて本当に幸せなんだ。日本の豊かさにも触れることができた」と語り、日本愛に触れたという。

「スタジアムはいつだってほとんど満員。これは信じられないことだ。今までプレーしたテストマッチとは少しばかり違う。例えば、シックスネーションの4試合ではホスト国のサポーターが大部分だけど、こちらでは両軍のサポーターがいる。それが最高な雰囲気なんだよ」と両軍の好プレーに惜しみなく喝采を送る日本大会の空気感に感銘を受けたという。

前日本代表の英代表エディーHC「我々は歴史的なW杯の一員になっている」

 一方、スタンドで試合を俯瞰する指揮官たちも日本に包まれる特別な空気を感じているという。

「スタジアムに来たいと願う人々のエナジーを感じます。街を歩いていても、ホテルにいても、人々は何でも助けてくれる。信じられないほど最高のW杯です。我々はどこに行っても、みんな素晴らしい。試合後に選手が観衆に歩み寄っていくのは、真心の行為なんですよ」

 イタリア代表を率いるコナー・オシェイHCは、どんな場所でもチームを歓待してくれる日本人のおもてなしに感激した様子。ニュージーランド代表を率いるスティーブ・ハンセンHCも「試合終了30分後も、彼らはスタンドで祝っている。ラグビーをプレーしたいと思う子供たちや、ラグビー界全体にとって素晴らしいことだ」と語ったという。

 一方、前回イングランド大会で日本代表を率いたイングランド代表の名将エディ・ジョーンズHCは「ラグビーにとって、非常に素晴らしいこと。我々は歴史的なW杯の一員になっている。それが特別な気持ちにさせてくれる。我々は本当に感謝している」とかつて率いた日本の盛り上がりを称えたという。

 各国代表は試合後のお辞儀、ロッカールームの片付けなど日本の美徳の輪を広げ、日本大会に触発された選手や監督が日本の素晴らしさを次々に発信。美しいトレンドが生まれている。(THE ANSWER編集部)