(CNN)女性のスポーツ観戦が禁止されているイランで、サッカースタジアムに男装して入ろうとしたところを見つかって拘束され、焼身自殺を図った女性が9日に死亡したことがわかった。

国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(AI)の10日の発表によると、サハル・ホダヤリさん(29)はイスラム教徒の女性が髪を覆うスカーフ「ヒジャブ」を着用せず公共の場に出た罪に問われていた。先週出廷し、裁判が休廷となった後、体にガソリンをかぶって火をつけた。

同国では1979年のイスラム革命以降、女性のスポーツ観戦が禁じられている。

ホダヤリさんが自殺を図った後、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)は国際サッカー連盟(FIFA)にあてた声明を出し、イランは女性の観戦を解禁するべきだと主張。FIFAが独自の人道的ルールを適用するよう呼び掛けた。

HRWが家族の話として伝えたところによると、ホダヤリさんは双極性障害(そううつ病)を患い、収監中に病状が悪化していたという。

ソーシャルメディア上では、ホダヤリさんを「ブルー・ガール」と名付けて死を悼む書き込みが相次いだ。ホダヤリさんは生前、イランの首都テヘランを本拠とするエステグラルFCのファンだった。青はそのクラブカラーだ。

FIFAは声明で遺族らに弔意を表し、イラン当局に対して観戦解禁を求める女性らの自由と安全を保証するよう求めた。

FIFAは今年6月、イランサッカー協会への書簡で、女性の観戦解禁に向けた行程表を要求。イラン側はこれに対し、具体的な期限は設けていないとしたうえで、女性をスタジアムに入場させるためのインフラ整備を進めていると回答していた。