多くの住民らが利用する安城市図書情報館

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 全国の公立図書館で人口1人あたり1年間にどれくらいの本を貸し出しているのかを示す「貸出密度」を自治体ごとに比較したところ、愛知県安城市が同規模の自治体で全国1位の9・8冊(2024年度)となった。

 同市が全国トップとなるのは3年連続で、最近10年で6回目。

 日本図書館協会が今年3月に公表した24年度の全国統計を同市が集計した。安城市の公立図書館(市図書情報館や市内9か所の公民館図書室など)の貸出総数は計約184万4000冊。人口15万人以上20万人未満の全国49市では、貸出総数と貸出密度ともに全国トップだった。

 貸出密度の全国上位は、2位が東京都三鷹市(9・4冊)、3位が刈谷市(8・5冊)で、千葉県浦安市(8・1冊)、東京都立川市(7・8冊)が続いた。49市の平均は5・1冊で、安城市の貸出密度は2倍近い。

 安城市では市図書情報館が17年度にオープン。貸出密度は18年度に1位となって以降、21年度の2位(三鷹市が1位)を除き、全国トップにある。

 安城市の図書館は、利用者目線で様々な工夫をし、利用を後押ししている。国内の図書館の多くは「哲学」「歴史」などの10グループで蔵書を分類する「日本十進分類法」(NDC)を採用するが、安城市は利用者の目線での独自分類も導入。例えば、児童向けの「こわい話」、本来はバラバラになってしまうレシピや食文化、飲食店経営などをまとめた「料理」などのほか、10歳代の若者向けの本を集めた分類もある。蔵書約81万冊のうち、約18万冊を独自の分類で整理している。

 貸出総数の約6割を占める市図書情報館では、利用者の調べ物相談に職員を手厚く配置。約80人の職員の半数ほどが図書館司書の資格を持ち、丁寧に対応している。職員がおすすめ本を紹介する館内展示にも力を入れる。同館がある複合施設「アンフォーレ」はJR安城駅に近く、ホールや広場、カフェなどを併設。住民票など証明書の申請窓口もあり、利便性の良さも利用増の要因となっている。