えっ! カーエアコンで「ずっと内気循環」は間違い!? 「外気導入」いつ使う? 「AUTO」の役割は?
内気循環と外気導入はいつ切り替える?
クルマのフロントパネルにはさまざまなスイッチが配置されていますが、なかには何のためのスイッチなのかよく分からないものがあるかもしれません。
例えば、クルマのなかを矢印がグルッと回転しているアイコンのスイッチがあります。これは何のためのスイッチなのでしょうか。
このスイッチは「内外気切り替えスイッチ」というもので、エアコン作動時に内気と外気を切り替えるスイッチです。
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スイッチがオフの状態は、クルマの外気を取り入れる部分が開いたままになっており、ここから外の空気を車内に取り込んで換気をします。
内外気切り替えスイッチをオンにすると表示灯がつき、外気を取り入れる部分が閉まります。この状態では、外からの空気が車内に入らず、車内の空気は入れ替わることなく、循環します。
スイッチをオンにすると内気循環、オフにすると外気導入になると覚えておきましょう。
では、内気循環と外気導入の切り替えはどのようなタイミングで行えばいいのでしょうか。自動車メーカーの整備士に聞いたところ、「メーカーでは基本的に外気導入を推奨している」とのことです。
ずっと内気循環のままだと車内の湿度が高まり、ガラスの内側が曇ってしまいます。
また締め切った状態なので車内の二酸化炭素濃度も高まります。二酸化炭素濃度が高いと眠気や疲労感を覚えたり、注意力が低下するため、通常時は外気導入のままにしておくほうが良いというのです。
一方で、素早く冷房を使い車内を冷やしたい場合や、トンネルのなかなど空気が汚れやすい場所を通過する際は、内気循環にして外の空気が入らないようにします。
とくに夏の暑い時期だと、外気導入のままだとなかなか車内が冷えないことがあります。その場合、快適な温度になるまでは内気循環にしておき、定期的に外気導入にして空気を入れ替えるといいでしょう。
なお、内気循環か外気導入かを迷った場合は冷房の「オートボタン」を押すと良いです。
メーカーや車種によるものの、近年ではほとんどのクルマにオートボタンが備わっており、押すと自動で最適な気温になるように調整し、内外気の切り替えも自動的におこなってくれます。
エアコンの除湿機能も働くので、「最低温度にして車内を思いきり冷やしたい」「風量を常にマックスにしたい」などの目的がなければ、オートボタンが便利です。
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気温が高まるこれからの時期は、暑い外気を入れたくないためにずっと内気循環にしがちですが、ずっと内気循環のままは好ましくありません。
定期的に外気導入に切り替えるなどして、車内の環境をコントロールしましょう。