巨人・秋広優人【写真:矢口亨】

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巨人・秋広優人が放った弾丸ライナーを新井宏昌氏が分析

■阪神 4ー1 巨人(28日・甲子園)

 巨人は28日、甲子園で行われた阪神戦に1-4で敗れ、同一カード3連敗を喫した。交流戦前最後の一戦で再び借金生活に突入したが、光るものもあった。3番で起用された秋広優人内野手が一時、同点に追いつく4号ソロ。弾丸ライナーで右翼席に飛び込んだ一発を、野球評論家の新井宏昌氏は「技術とパワーがあるからこそ打てた本塁打。スター選手になれる可能性を秘めている」と、大絶賛した。

 敵地・甲子園が静まり返った。1点を追う7回、先頭で打席に入ると阪神先発の才木が投じた膝元のカットボールを強振。打球は低い弾道で、右翼スタンドに飛び込む同点の4号ソロとなった。6回まで1安打と完璧な投球内容を見せていた才木も、呆然と打球を見送るしかなかった。

 逆風を切り裂く衝撃の一発に、新井氏は「どちらかと言えば厳しいコース。うまく打ったとしても普通は二塁打にしかならない。シャープなスイングでフェアゾーンに入れ、パワーでスタンドに持っていった。これは技術がないと本塁打にするのは不可能。素晴らしい打撃センスを感じた」と賛辞を送った。

 この日は4試合連続で3番打者として起用された。6試合連続安打と好調をキープし、ここまで打率.347、4本塁打、16打点と申し分ない成績を残している。身長2メートルの体格で背番号は「55」。一発長打を期待されがちだが「バランスよく体を使って動けている。率も残せる打者」と、新井氏は見ている。

2メートルの体をうまく扱う器用さ…直球対応は経験で克服

 長身で手足が長い選手は、自身の体をうまく扱えない場合が多いという。新井氏は「どうしても瞬発的な動き。スイングの中でもとっさの動きに対応するのが難しい」と口にする。だが、秋広の場合は「体を柔らかく使え、腕も器用に使えるから広角に打てる。大谷(翔平)までとはいかないが、体の扱いがうまい」。大柄でも、起用さを兼ね添えた点を高く評価している。

 今後の課題を挙げるとすれば「勝負しにきた内角の直球をどこまで打つことができるか」だという。変化球への対応は申し分ないが、140キロ台後半から150キロ超の直球に苦しむ場面が多いという。この試合でも、第1打席は151キロの直球に空振り三振、第2打席も152キロの直球で見逃し三振。強い直球を仕留め切れず、カウントを悪くする姿が見られた。

「これは打席を重ねていけば克服できる部分でもある。経験を積むことが大切。3番を打たせてもらっている中で結果を残しているのは素晴らしいですよ。坂本、岡本和に続くスター候補。背番号55に近づけるポテンシャルは十分に持っている」

 30日からは交流戦がスタートする。パワーピッチャーの多いパ・リーグ球団を相手にどこまで力を発揮することができるか。高卒3年目の若武者に注目が集まる。(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)