スマートフォンなどのデバイスをいち早く分解し、原価や修理のしやすさを10段階で評価することで知られる修理器具ベンチャー「iFixit」が2021年12月13日に、Microsoftと正式に提携して開発したSurface用修理ツールキットを認定技術者向けに販売すると発表しました。これにより、iFixitが推進する「修理する権利」の実現がさらに加速すると期待されています。

iFixit Works With Microsoft to Manufacture Service Tools for Repair Techs | iFixit News

https://www.ifixit.com/News/56078/ifixit-works-with-microsoft-to-manufacture-service-tools-for-repair-techs

Microsoft teams up with iFixit to bring official repairability tools to independent repairers | Windows Central

https://www.windowscentral.com/microsoft-teams-ifixit-bring-official-repairability-tools-pros

iFixitのSurface用公式修理ツールキットは、以下の3つで構成されています。

◆ディスプレイ接着フレーム

ディスプレイ接着フレームは、スクリーンアセンブリを本体に押しつけて適切な圧力で接着するツールで、専用のウェイトと併用して使います。対応機種はSurface Pro 7+、Surface Pro 8、Surface Pro Xです。



◆バッテリーカバー

バッテリーカバーは、分解したデバイスの上に置いて、マザーボードなどの繊細なパーツに誤って接触しないようにするものです。対応機種は13インチと15インチのSurface Laptop 3および4、Surface Laptop Go、Surface Laptop SE、Surface Laptop Studioです。

◆ディスプレイ剥離ツール

ディスプレイ剥離ツールは、専用のピックを十分な深さまで差し込んで、ほかのコンポーネントを損傷させることなくクリーンアセンブリを分離させるためのツールです。対応機種はSurface Pro 7+、Surface Pro 8、Surface Pro Xです。



iFixitは、Microsoftが設計しiFixitが開発と製造を手がけた今回の修理ツールについて、「ディスプレイの剥離と接着は、Surfaceを修理する上で最も難しいポイントの1つです。接着剤を剥がすときは、ほかのコンポーネントを傷つけないように正確にやる必要がありますし、組み立て時にも正確な力で押さえる必要があります。そこで、今回発表するツールを使うと、Surfaceの接着剤を正確に剥離し再接着することが可能になります」と説明しました。

iFixitのカイル・ウィーンズCEOは発表声明の中で、「Microsoftは、顧客がデバイスを修理できるようにするための大きな一歩を踏み出しました。近年、『修理する権利』が国内で勢いを増しているので、このタイミングはベストだったといえます。このOEMツールが使えるようになったことで、修理技術者は顧客がデバイスをより長く使う手助けをすることが可能になります」とコメントし、修理ツールを認定技術者向けに販売する考えを示しています。

なお、iFixitの認定技術者になるには、iFixitの「修理技術者綱領」に同意した上で、iFixit Proに申請する必要があります。

iFixitは、デバイスをレビューする編集チームと他企業とのパートナーシップを担当するチームは運営が別なので、Microsoftとのタイアップが自社によるデバイスのレビューに影響を与えることはないとしています。