マネキンの新郎とファーストバイトを行う新婦(画像は『TheVictorianYoungsville 2021年11月16日付TikTok「he had severe food poisoning & is doing better now!」』のスクリーンショット)

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結婚式当日に食中毒になってしまい、新郎が式を欠席してしまったというニュースがアメリカより届いた。新郎無しの結婚式になってしまった新婦のために何かできないかと考えた会場スタッフは、ドレスアップした即席のマネキンを用意し、顔の部分に新郎の顔を写したiPadをセットしたのだ。そのマネキンと踊る新婦の姿がSNSに投稿されると、笑いが起こりながらもスタッフらの機転に称賛の声が集まった。『New York Post』などが伝えている。

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米ノースカロライナ州フランクリン郡ヤングスビルにある結婚式場「The Victorian」で、新郎ギャノン・カミレさん(Gannon Karmire)と新婦クリスティーンさん(Christine、26)の結婚式が行われた。

しかし大切な結婚式当日、新郎ギャノンさんは重度の食中毒になり病院に運ばれてしまったのだ。パンデミックの影響で2人の結婚式は過去に延期しており、今回が3回目の試みであった。そのため再びの延期やキャンセルは考えられなかったクリスティーンさんは、仕方なく1人で主役を務めることを決意した。

皆にお祝いされながらもどこか寂しそうなクリスティーンさんの姿を見た式場スタッフらは、せっかくの結婚式をポジティブなものに変えるためにあるアイディアを思いついた。それはドレスアップした可動式のポールを新郎に見立て、即席のマネキンを作るというものだった。顔の部分にはiPadをセットし、その画面にはギャノンさんが素敵な笑顔で写っている。

クリスティーンさんはギャノンさんの代理となったそのマネキンとともに、式のイベントを全てこなした。マネキンに着せられた服の袖を握ってケーキ入刀やファーストバイトを行い、ダンスタイムにはゲストに交ざってマネキンのギャノンさんと笑顔で踊っていた。

式場スタッフが用意した即席のギャノンさんはゲストたちにも大うけで、会場にポツンと置かれたマネキンの新郎と一緒にダンスしたり、セルフィーを撮ったりと少々雑な作りながらも新郎とのユニークな時間を楽しんでいた。

そしてこの様子を式場スタッフがTikTokアカウントで報告すると、スタッフたちの機転が大きな話題を呼んだ。

「新郎は気の毒だけど、このアイディアは最高だよ」
「iPadと結婚したみたいになっていて面白い」
「悪い状況を打開するにはいい方法だ」
「“病めるときも健やかなるときも”の極みだね」
「この結婚式に出席したけど、新郎がいなくても素敵な式だったよ」
「結婚式の24時間前からは、新郎には何も食べさせない方がいいみたいね」

多くの称賛や笑いのコメントが届いているが、なかには「私だったら新郎のそばにいると思うけどな」とクリスティーンさんの選択を非難する声も見受けられた。これについてギャノンさんは「病院は面会制限があったし、僕が回復して式に出席できることを祈って、結婚式をキャンセルせずに行おうと2人で決めたんだ。クリスティーンには友達や家族と一緒に過ごしてほしいとも思っていたしね」と明かしている。

式が始まる2時間前に病院に運ばれてしまったというギャノンさんは、治療が終わり式場に立ち寄ったが、とても参加できるような状態ではなかったためそのまま帰宅した。その後は56時間も寝込み、無事に悪夢の食中毒から回復したそうだ。

画像は『TheVictorianYoungsville 2021年11月16日付TikTok「he had severe food poisoning & is doing better now!」』『New York Post 2021年11月24日付「Bride dances with mannequin after groom misses wedding day」(Courtesy of @z06karmire)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)