景観が台無し… 国立公園に「廃虚ホテル」

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美しい自然に囲まれた日本の「国立公園」。しかし、今その絶景を台無しにしかねない「ある問題」が起きている。実は各地で、廃業したホテルなどがそのまま放置され、廃虚となっている。

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秋田、岩手、青森の3県にまたがる十和田八幡平国立公園。秋は紅葉、冬は樹氷など、四季折々の美しい風景が広がり、山、川、温泉と自然の恵みをたっぷり楽しむことができるこの公園に、今、ある問題が起きている。

環境省・十和田八幡平国立公園管理事務所 森川久所長「こちら、十和田湖畔の休屋地区という地区。国立公園として、このような休廃業施設が最近増えてきたことが課題」

そこにあったのは廃業したホテル。外壁ははがれ、窓ガラスは割れていた。

ほかにも、屋根が崩れ落ちそうな状態となったホテルや、破れた寝具が置き去りになった旅館も…。

森川所長によると、十和田湖畔にある休屋地区だけで、ホテルや売店、食堂など40軒ほどあるうちの3分の1が、現在、営業していない状態だという。一体なぜなのだろうか。

環境省・十和田八幡平国立公園管理事務所 森川久所長「この周辺、バブルだった平成6〜8年(1994〜1996年)くらいが、お客さん一番来ていたが、それから徐々に観光客が減り、平成24〜25年(2012〜2013年)くらいから休廃業する施設が増えてきた」

バブル以降、団体旅行客が減っていた中、震災の影響もあり、客が激減。休業、廃業に追い込まれる施設が増えたという。

こうした光景に観光客は…。

大阪からの観光客「ちょっと閑散としている感じ」「さみしいですよね」

環境省・十和田八幡平国立公園管理事務所 森川久所長「休廃業施設が多いというのは、どうしてもイメージ(よくない)。せっかくの自然があるのに(景観を)損なうようなことになるのはよろしくないので、何かしらの対策をしないといけない」

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景観を損なう廃虚。一刻も早く撤去したいのだが、そこにはある問題があった。

環境省・十和田八幡平国立公園管理事務所 森川久所長「通常であれば、所有者が撤去ということになるが、こちらについては、会社が倒産しているということで、このままの状態で誰も撤去する人がいない」

6年前に廃業し、会社も倒産したホテル。その後、土地の使用料も未納となり、国有地を不法占拠している状態が続いている。

国は、立ち退きを求める裁判を起こし、今年4月に勝訴したが、ホテル側は立ち退きのための費用も払えないとして、結局そのままとなっている。

今後、強制的な撤去を視野に、もう一度提訴する予定だという。

環境省・十和田八幡平国立公園管理事務所 森川久所長「勝訴すれば強制執行という形で建物を撤去していく。費用は国で立て替えて相手方に請求する」

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全国に34か所ある国立公園。環境省によると、実は同様の問題は各地で起きているという。

そんな中、国も対策に乗り出していて、8つの公園を選定し、廃虚の撤去を含む環境整備に取り組んでいる。

「国立公園満喫プロジェクト」と銘打ち、去年は694万人だった国立公園を訪れる外国人観光客を、2020年までには1000万人に伸ばしたい考え。

今後、民間や自治体とも協力しながら、使われなくなった施設の再利用の方法も探っていきたいとしている。