工事用トラックの駐車場奥に見えるのがラブホテル「ブルージュ」

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工事用トラックの駐車場奥に見えるのがラブホテル「ブルージュ」

総工費36億円! 映画やドラマの撮影舞台にも

 千葉県柏市の工場街を車で走っていると、英国のバッキンガム宮殿のような建物が目に入る――。週末は100組ほどのカップルが訪れ、常に満員になるというラブホテル「ブルージュ」だ。その人気ホテルに今、外国人客が殺到中だという。代表の速水健晴(はやみずたけはる)氏が話す。

「外国人客が増えたと感じるようになったのは、この1年です。最近は中国などアジアからの方だけでなく、中東系の方もいらっしゃいます。スタッフは日本語しか話せないので、『ポケトーク』(自動音声翻訳機)を購入しました」

 成田空港から近く、観光名所・浅草から「つくばエクスプレス」で一本という立地も外国人に人気の理由だろう。

「今年の4月から、予約サイト『ブッキングドットコム』や『ホテルズドットコム』と契約しました。通常予約期間は長くても1年ほどですが、設定の手違いでスウィートルームを来年9月まで予約できるようにしてしまったんです。すると、すぐにベルギーから予約が入った。宿泊は来年7月23日から6日間の予定で、来夏行われる東京五輪を念頭に置いているのでしょう」(速水氏)

 内部に入ると、西洋風の豪華なインテリアに圧倒される。壁には神殿風の美しいレリーフが刻まれ、部屋にはエレガントな天蓋付きベッドが置かれている。

「平成元年(’89年)に創業した先代の代表がこだわり、ヨーロッパから家具を輸入していたんです。ロビーにあるテーブルセットは、手彫りで1000万円します。外観も、イタリアからわざわざ職人を呼んで作ったそうです。総工費は36億円ほどになりました」(速水氏)

 オープン当初から経営は安定し、客足は途絶えなかった。速水氏が続ける。

「内装が豪華だからか、映画やドラマの撮影で使われることが多く話題となっているようです。映画では大島優子さん主演の『ロマンス』、ドラマでは山粼賢人さんの『トドメの接吻(キス)』などです。スウィートルームにはプライベートプールがついていて、夏場ならプラス2000円でご利用できます」

 これだけ充実した内容で、価格は最短6時間の滞在で4600円から(通常のラブホテルは2〜3時間の休憩で同価格)。リーズナブルな料金で、ますます外国人客の人気を集めることになりそうだ。ホテル評論家の瀧澤信秋氏が話す。

「東京五輪に向け、都内のホテルは高価格でも部屋が取りづらくなります。都心へのアクセスが良く低価格の地方のラブホテルは、その受け皿になるでしょう。特に『ブルージュ』は西洋風のこだわった作りで、インスタ映えブームに乗り外国人の宿泊客が増えそうです」

 インバウンド効果で、柏のラブホが世界中で注目されることになった。

西洋の城のようなインテリア


壁の細部にまで彫刻が施された広いエントランス。左端に置かれたテーブルセットは約1000万円の手彫りの輸入品だ

イタリア製の仮面が飾られたエレベーターホール

部屋の内観。クローゼットだけでも500万〜600万円はするという

スウィートルーム内から見るプライベートプール。7月から使用可

イタリアから職人を呼び寄せ作った西洋の城のような外観。庭の掃除もいきとどいている

PHOTO:小松寛之