株式会社晶文社前著『土偶を読む』で検証されたのは「土偶は植物をかたどった精霊像である」というシナリオ。奇妙に見えた土偶の形態は、そのモチーフが当時の食料資源であると考えることで解読可能なものとなった。しかし、大きな謎はまだ残されていた。古代フィギュアは世界中で発見されており、しかもその正体はいまだ解明されていないのだ。2021年にサントリー学芸賞(社会・風俗部門)を受賞した『土偶を読む』の