日本でも高性能な1万円スマホ時代がやってくる!その日のための予備知識
だがその心配もいずれなくなる時代がすぐにやってきそうだ。というのも実は海外では1万円台で機能や性能が高い低価格SIMフリースマホが多数販売されているからだ。
●海外でも数年前までは低価格=低スペックだったが・・・今や
海外でも数年前までは、低価格スマホと言えば、スペックが低くてデザインもいま一つという製品ばかりだった。理由は、スマホ市場が先進国中心であり、各スマホメーカーもハイエンド製品を中心に販売していたからだ。そのため低価格モデルは上位製品と差別化するために、あえて機能も見た目もワンランク以上落とした製品を販売していたのだ。
●スマホ市場が世界中に拡大したことが低価格スマホを変えた
だが今やインドやアフリカでも誰もがスマホを使う時代となり、価格が低くともおしゃれで動きが軽快なスマホが求められるようになってきた。そこに目を付けたのが、既存の大手メーカーではない新興の中小メーカーだ。少数精鋭な製品ラインナップながらも安くてデザインが良く、なによりスペックも高い低価格スマホを続々と販売しているのだ。
●高性能SIMフリー1万3千円スマホで世界トップ10位に入った「シャオミー」
たとえば最近、中国のシャオミーという会社のスマホが世界中で大きな話題になっている。世界のスマホ販売シェアの10位に入るなど、もはや有名メーカーを凌ぐ勢いを持っている。本体の質感も高く、まるでアップルのような美しいWEBページはシャオミーが中国メーカーであることを忘れてしまうほどだ。

新興メーカーのシャオミー。低価格ながらスペックも質感も高くアジアで販売数を急激に伸ばしている
シャオミーの一番の売れ筋は5.5インチの大画面を搭載した「紅米Note」。スマホ心臓部のCPUは最新のオクタコアプロセッサを搭載しながら、価格はわずかに1万3000円。もちろんこれはSIMフリーの単体の価格だ。スペックはサムスン電子のギャラクシーノートの1世代前の製品とほぼ同等ながら、価格は半分以下なのだ。
シャオミーの母国である中国では、なんとアップルのiPhoneの販売数をあっという間に追い抜いてしまった。そして今ではこのシャオミーを手本に多くの新興メーカーが1万円台のスマホの販売を始めている。販売先をアジアやヨーロッパにまで広げるメーカーも出てきている。
●低価格スマホは中国製だけにとどまらず拡大
とはいえ中国製のスマホと聞くとちょっとまだ心配な人もいるかもしれない。だが低価格スマホの流れは中国以外にも急激に広がっている。もう低価格スマホは中国以外のメーカーも作り始めているのだ。

ノキアの低価格スマホ。アジアで急激に人気を伸ばしている
たとえばマイクロソフトへ買収されたばかりのノキアはこの春から初めてAndroid OSを搭載したスマホ「Nokia X」の販売をはじめた。
4インチモデル、5インチモデルのどちらも価格は1万円台に抑えられている。画面解像度は800x480ピクセルと低いものの、ノキア独自の操作画面やカラフルなボディーの採用でアジアでは人気を呼んでいる。
また日本でもユニークなモバイル製品を展開している台湾の大手PCメーカーASUSも、1万円スマホ市場に参入をはじめている。同社の新型スマホ「Zenfone」シリーズは4インチ、5インチ、6インチと3つのモデルを揃える。小型モデルが好きな層から、大型のファブレットを求める層まであらゆるユーザーのニーズに応えたよくばりなラインナップだ。

ASUSも1万円スマホ市場に参入、大手メーカーから続々と製品が登場している
このZenfoneも価格は1万円台で、台湾では販売直後から品切れが相次いでおり、他の国への輸出に手が回らない状態だという。その中でも一番売れているZenfone 5は5インチHDディスプレイ、8メガピクセルカメラ、2GHzのデュアルコアCPUを搭載している。このスペックは1年前のソニー・モバイルの最上位モデル、Xperia Zと比べてもワンランク低い程度だ。
だがZenphone 5の価格は日本円にすると約1万7000円。Xperia Zのわずか1/4程度なのである。しかも機能的には、アプリやソーシャルサービス利用もこのスペックであれば普通使いには十分満足できる性能だろう。
MVNOの格安SIMと組み合わせて低価格で快適なスマホライフを送りたい、と考える人にはうってつけの製品と言えるだろう。ASUSはZenfoneのLTE対応版も開発しており、先進国での販売も視野に入れている。
このように、今や海外ではSIMフリー1万円で購入でき、十分に使える性能のスマホが毎月のように登場しているのだ。いずれこれらの製品が日本で販売される日も、そう遠くないだろう。たとえばASUSは、すでに日本でSIMフリーのスマホやファブレット、タブレットなどを販売している。その販路でZenfoneを販売したら、MVNO利用者に人気を呼ぶだろう。
またMVNOキャリア側もこれまでは端末はユーザー側で用意してもらう必要があったが、1万円SIMフリースマホ機種が多く出てくれば、それらの機種とのバンドル販売を行うところも出てきそうだ。手軽に1万円スマホとMVNOのSIMカードを買う、そんな時代がもうすぐ日本でも当たり前という時代がやってきそうだ。
山根康宏

