岐阜県関市でクマの目撃情報が相次ぎ、住民が飼うニワトリが襲われる被害も出ています。専門家は、クマが人里のエサに執着する危険性を指摘するとともに、遭遇リスクを下げる対策をするよう呼びかけています。



■次の日には死骸が持ち去られ…襲われたニワトリ




 岐阜県関市の長良川で撮影された映像。1頭のクマが岩の上をゆっくり進み、何かを探しているようにも見えます。

撮影した男性:
「川を見ていたら、黒い大きいものがもぞもぞしているなと思って。こんなところにおるんやという感じです」

 撮影されたのは4月30日です。周辺には住宅や観光ホテルがあります。




近くの住民:
「サルは5年くらい前から出るようになったんですけど、まさかクマが出るとは」
「他人事ではないなと。自宅から出るときも、周囲を警戒しながら出たり」

 クマが河原に現れたのと同じ日、1kmほど離れた住宅の庭でニワトリが襲われているのが見つかりました。

ニワトリの飼い主:
「ガブッガブッガブッて全部頭にかぶりついて。2羽は食べていった、何もない、足も何もない。4羽はほかってあった」




 金網のすき間からクマが侵入したとみられ、6羽いたニワトリのうち、死骸となった4羽には噛みつかれたような跡が。残る2羽は姿を消していました。

ニワトリの飼い主:
「びっくりどころか、クマやろうなと思った。そこら辺におらへんかしらと、そんな気ばかりで嫌な気持ち」

 さらに次の日、死んだニワトリを置いていた畑から死骸が持ち去られ、猟友会が確認したところ、クマの足跡がいくつも見つかったということです。



■専門家「エサがあると学習すると何回か通って出てくる」




 ニワトリを襲い、住宅の近くに留まる行動について、クマの生態に詳しい岐阜大学の浅野准教授は…。

浅野玄准教授:
「クマは一度に食べきれないエサがあると、そこに通ったり後から食べにくる、執着といいますか、そういった傾向がある。人里に近い所に、まとまった簡単に手に入るエサがあると学習してしまうと、そこに何回か通って出てきてしまう」




 関市によると、4月28日から市内でクマの目撃が相次いでいて、5月8日朝も長良川沿いの工場の近くで目撃情報がありました。市は猟友会とともに警戒に当たっています。

 また今週は、岐阜県との県境に近い愛知県豊田市の旭地区でも、クマの姿や足跡が確認されています。




浅野玄准教授:
「冬眠から明けてお腹がすいた状態ですから、盛んにいろんな物を探して、エサを求めて活動を広げる。今、レジャーで山の中に入る方はたくさんいらっしゃいますので、鈴だったり大声でもいいですし、できるだけクマとの遭遇リスクを下げることにも配慮されるといいのかなと」