50代ひとり暮らし「人と比べる」のはやめた。自分をごきげんにして、ラクに生きる
子どもたちの独立で久々のひとり暮らしをすることになり、軽トラック2台分の荷物を処分をしてコンパクトな物件に住み替え。インスタグラムで発信する「もたないおひとりさま生活」が、幅広い世代の共感を集めているようさん(現在50代)。ここでは、厳選したお気に入りに囲まれたようさんの暮らしを切り取った著書『50代、賃貸ひとり暮らし。 ものを手放して見つけた、 私らしい日常』から、自分をごきげんにするための心がけについて抜粋して紹介します。

「自由なこと」がなにより大切です

私は老後に向かって「どう歳を重ねていきたいか」「どんなおばあちゃんになっていたいか」と考えることが多いです。そんなふうに考えるようになったのは、30代半ばにエステティシャンという今の仕事に就いて、自分よりも年上のお客さまと接することが多くなったからだと思います。
今の私の理想は「ごきげんなおばあちゃん」になること。いるだけで、周りがほんわかするような人になれたらと思っています。「ごきげんになるための習慣は、おばあちゃんになってからでなくても、今すぐにできる!」と気づいてから、日々いろいろなことを心がけています。
まずは、幸せのハードルを低くすること。大好きな詩人・相田みつをさんの「しあわせはいつもじぶんのこころがきめる」という言葉が好きです。晴れていても幸せ、ソファに座って観葉植物を見ているだけで幸せ、仕事があることも幸せ、おいしいものを食べても幸せ。湯船に入ったときなんて「あ〜生きててよかった」と、思わず声が出てしまうほどです(笑)。積極的になんでも「幸せ認定」しちゃっています。
私は子どもたちの独立を機に50歳目前で再びひとり暮らしを始めて、その少し前に自分のエステサロンもオープンして、第二の人生がスタートしたと思っています。こういうふうに考えられるようになったのは、今まで他人軸で生きていたのが、自分軸で生きられるようになったことが大きいですね。周りのことに目を向けられる余裕ができました。
今でも仕事が詰まっていたりすると、目の前のことに追われて、いっぱいいっぱいになってしまう日もあります。そういうときは、一歩引いて、「そうだそうだ、私はニコニコ笑っていたいだけなんだ!」と、ちゃんとリセットできるように。寝不足に弱かったり、とってもドジだったり、「ダメだな、私」と思うこともたくさんあります。まだまだ修行中です。
「自分は自分」で、ラクに生きられるように

私がごきげんでいるために心がけていることは、まだまだあります。それは、「自分は自分、他人と比べない」ということ。
若い頃は、すぐに自分と人を比べて落ち込んでいました。「私はあれをもっていない」「あの人と比べて、私はこれができていない」とか。自分なりにがんばってはいるけれど、空回りしたり、うまくいかなくて、毎回落ち込んでしまいます。
中学生のときに卓球部に入ったものの、運動神経がないのでレギュラーにはとてもなれなくて。思春期もあったのだと思いますが、この頃が人と比べてしまう人生の始まりだった気がします。
それから短大では、お嬢さま学校に入ってしまって…。みんなブランドもののバッグを持って、キラキラしていて、田舎者の私は「全然イケてないな」と思っていました。
さらに子育て中は、周りのママ友がみんな年上だったこともあり、「周りのお母さんはできているのに、私は全然うまくできない」と思っていました。こんなふうに、今までたくさんの挫折を味わってきました。
今思うと、学生時代は自分と性格が似ている子や、気が合う子と仲よくしていました。ところが、社会人になると、バックボーンもさまざまで、いろいろな考え方の人と関わる機会が増えました。「なんでそう思うんだろう?」「どうしてそんな言い方をするんだろう?」と思う場面が多かったことを覚えています。
私は、エステティシャンの仕事に就いてから、いろいろなお客さまと出会いました。そこで、10人いたら10人分の“普通”があると気づきました。40歳近くなった頃、遅すぎるかもしれませんが「ひとりひとり、みんな違うんだ」ということが本当の意味で理解できたんです。
考え方や性格、持っているもの、生活環境、長年ついたクセのようなものも、みんな違います。たとえできないことがあったとしても「自分は自分」と思うことで、人と比べなくなりました。あと、年齢を重ねて図太くなれたことも大きいかもしれません(笑)。
人と自分を比べず、“普通”にとらわれずに生きるって、とっても大切な考え方だと思うんです。焦ることもなく、モヤモヤしたりせず、心穏やかでいられるような気がします。
とは言いながらも、生きていると「比べられるポイント」って本当にたくさんありますよね。たとえば持ちものだとか容姿だとか…挙げたらキリがないです。私もすぐ人と比べてしまっていたので、気持ちがよくわかります。そういうときは、「負けるくらいがちょうどいい」と考えてみると、気持ちがスッとラクになると実感しています。
また、世の中にはいろいろな価値観を持っている人がいて、人のことは変えることができません。昔はつき合い方に悩んだこともたくさんありました。今のように「こういう人もいるんだな」と、割りきって考えることができていたら、もっとラクに生きられていただろうと思います。
これも相田みつをさんの詩なのですが、「きゅうりにはきゅうりの良さを認め、なすにはなすの良さを認める心です」という一文があります。落ち込んだ気持ちのときに思い返していました。実際はまだまだ修行中で、いまだにモヤモヤしてしまうこともあります。ですが、前よりはものすごく人間関係がラクになり、悩むことはほとんどなくなりましたね。
余談ですが、以前フォロワーさんから「落ち込んだときはどうしていますか?」と質問をいただいたことがあります。そういうときは、泣ける映画を見て、号泣する! 「涙活」っていうやつです。普段はそういう映画を観ると嗚咽しちゃって周りに迷惑なので、映画館に行けないんですよ(笑)。家ならいくらでも泣けますし、泣いたあとはすっきり。
あとはひとりカラオケ。普段は声が小さいほうですが、カラオケだとなぜか大きい声が出ます。思いっきり歌ったら、いつの間にかモヤモヤも吹き飛びます!
