トークイベント終了後報道陣の取材に応じた松井秀喜氏【写真:楢崎豊】

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NPO法人野球教室と母校の創立60周年記念同窓会のトークイベントに出席

 巨人、ヤンキースなどで活躍した松井秀喜氏が15日、母校・星稜高校で自身のNPO法人「松井55ベースボールファウンデーション」主催の野球教室と、同校創立60周年記念同窓会のトークイベント「星稜から世界へ」に出席した。午前中は子どもたちの笑顔を引き出し、午後は母校のOBたちをトークで楽しませた。イベント後、松井氏は報道陣の取材に応じる中で、1日に死去したアントニオ猪木さんを追悼。政治家転身の打診を受けていたという“秘話”を明かした。

 松井氏がエンゼルスに移籍した2010年のことだった。アリゾナ州・テンピのキャンプ地に猪木さんはやってきた。オープン戦の最中だった。車を降り、報道陣のいる記者席に入ってくると開口一番「元気ですかー!」とシャウト。猪木氏は松井氏との対面を待った。試合後には無事対面を果たし、松井氏への“闘魂注入”はなかったが、激励し、気持ちを伝えた。

 猪木さんについて松井氏は「小さい頃からプロレスファンだったので、寂しいです。あれだけのスーパースターはたくさんはいないと思うので……」と偲んだ。また「『いつか、議員になったらどうだ?』と言われていた。その約束は守れなかった」と秘話を明かした。猪木氏は国会議員に転身したが、“人格者”としても知られる松井氏にもその可能性を見出していたのかもしれない。(楢崎豊 / Yutaka Narasaki)