これまでで「最も遠い恒星」を発見。約129億光年の彼方、ハッブル宇宙望遠鏡の観測から
ハッブル宇宙望遠鏡が、これまでに見つかったなかで最も遠い恒星を発見しました。Earendelと名付けられたこの星は、宇宙望遠鏡で撮影された恒星として最も遠く約129億光年の彼方にあるとのこと。つまり、その光は約129億年前に発せられたもので、いまの宇宙が誕生してからわずか9億年後の光、ということになります。
通常、これほどまでに遠くで観測できるのはひとつの星ではなく、多数の星が集まった銀河です。しかし、今回の観測では重力レンズ現象によって偶然発見することができたとのこと。
重力レンズとは、銀河やブラックホールなど非常に大きな重力源の周囲で時空が歪められ、その背後にあるより遠い天体の光が拡大して見える現象のこと。Earendelはそのスイートスポットにちょうど存在していたために、レンズの縁に光が長い弧を描くように歪んで拡大され、1000倍もの明るさになり目立っていました。
Earendelがみつかるまでの最も遠い星は、やはりハッブルで発見されたIcarusと呼ばれる星で、約90億光年の離れた場所からの光でした。それを考えると、1.4倍も遠いEarendelがいかに遠いかがわかります。
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