ドイツ優勝の理由から紐解ける日本サッカーの課題とは
では、ドイツがなぜ優勝できたのか。それを考えると、この4年間でサッカーがどう進化したのかがわかると思います。2010年南アフリカでスペインが優勝し、「オープンサッカー」と呼ばれるパス主体のスタイルがもてはやされました。
「オープンサッカー」以外の「オプション」をいかに作るかというのが、この4年間に各国が取り組んでいたことでした。そして「オプション」を持っていないとグループリーグは突破できなくなっていたのです。
さらにドイツはベンチまで含めた選手のレベルが高かったと言えるでしょう。だからこそ優勝できました。層の厚さは他のチームとの差になったと思います。実際、ドイツの決勝点はシュルレのクロスをゲッツェが叩き込みましたが、この2人は途中出場なのです。
また、この大会で目立ったのは、1対1の勝負の多さです。局面での1対1で勝って相手を崩したり、攻撃の芽を摘んだりという場面は、近年の大会の中では突出して多かったと思います。先ほど述べたシュルレのアシストも、無理をして2人相手に仕掛けた場面から生まれているのです。
サッカーでは組織も大事です。ですが個人にどこまで力があるか。そして力のある個人が何人いるか。日本の課題も明確になっていると思います。

1973年生まれ。横浜フリューゲルス、ヴェルディの他、ブラジルなどでプレー。アトランタ五輪では、主将として28年ぶりに五輪出場を決めた。2005年引退後は解説の他、少年サッカー普及に従事。2009年、ビーチサッカー日本代表としてW杯に出場。ベスト8に貢献した。
