W杯優勝をもたらしたゲッツェの決勝ゴール (撮撮影:岸本勉/PICSPORT )

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ワールドカップ決勝、ドイツvsアルゼンチンは見応えのある試合でした。0-0のまま延長後半まで突入しましたが、十分に楽しめる戦いだったと思います。そして延長後半にドイツが挙げたゴールは美しく、優勝を決めるのにふさわしいゴールでした。ついでに、僕は大会前に優勝候補の一つとしてドイツを挙げていたので、ホッとしました。

では、ドイツがなぜ優勝できたのか。それを考えると、この4年間でサッカーがどう進化したのかがわかると思います。2010年南アフリカでスペインが優勝し、「オープンサッカー」と呼ばれるパス主体のスタイルがもてはやされました。

ですが、今回の大会では、「オープンサッカー」だけでは勝ち残れなくなっていました。パス主体のサッカーに加え、引くべきときは自陣でブロックを作ってしっかり守り、カウンターでも相手を破壊できる戦術を持ったチームが生き残れたのです。

「オープンサッカー」以外の「オプション」をいかに作るかというのが、この4年間に各国が取り組んでいたことでした。そして「オプション」を持っていないとグループリーグは突破できなくなっていたのです。

さらにドイツはベンチまで含めた選手のレベルが高かったと言えるでしょう。だからこそ優勝できました。層の厚さは他のチームとの差になったと思います。実際、ドイツの決勝点はシュルレのクロスをゲッツェが叩き込みましたが、この2人は途中出場なのです。

また、この大会で目立ったのは、1対1の勝負の多さです。局面での1対1で勝って相手を崩したり、攻撃の芽を摘んだりという場面は、近年の大会の中では突出して多かったと思います。先ほど述べたシュルレのアシストも、無理をして2人相手に仕掛けた場面から生まれているのです。

サッカーでは組織も大事です。ですが個人にどこまで力があるか。そして力のある個人が何人いるか。日本の課題も明確になっていると思います。