開催国ブラジルが世界王者スペインに完勝、大会3連覇達成

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 コンフェデレーションズカップの決勝が30日、マラカナン・スタジアムで行われ、ブラジル代表とスペイン代表が対戦した。

 26日の準決勝で、ウルグアイを2−1で破ったブラジル。中3日に臨む決勝には、ウルグアイ戦と同じ11人が先発メンバーに名を連ねた。ワントップはフレッジで、フッキ、ネイマール、オスカルが攻撃を司る。一方のスペインは、27日の準決勝イタリア戦で、延長戦とPK戦まで戦った。ブラジル戦は中2日で迎えたが、メンバーの変更は1人のみ。ダビド・シルバに代わってフアン・マタが先発出場した。ワントップにはフェルナンド・トーレスが入り、中盤はアンドレス・イニエスタ、セルヒオ・ブスケツ、シャビ・エルナンデスが構成する。

 ホームの大声援に後押しされたブラジルが、開始早々に先制点を奪った。2分、右サイドでボールを持ったフッキがクロスボールを送る。ペナルティーエリア内で反応したのはフレッジ。相手DFに挟まれた混戦の中で粘りを見せ、倒れ込みながらも右足で押し込んだ。

 8分には、左サイドのネイマールが縦へ出したスルーパスが、スペインDFに当たってフレッジのもとへ。フレッジは、ヒールで背後に落とし、走り込んだオスカルが右足で狙う。相手バイタルエリアで、完全にフリーの状態だったが、シュートはわずかにゴール左へ外れた。さらに13分、出足の速いプレスでボールを奪うと、パウリーニョがミドルレンジからループシュート。GKイケル・カシージャスが、右手1本でセーブした。

 今大会初の先制点を許したスペインは、15分頃から次第にボールポゼッション率を高めていく。20分にイニエスタがチーム初シュート。ドリブルで中央に持ち出し、右足を振り抜くと、GKジュリオ・セーザルが横っ飛びで弾き出した。

 スペインは、ボールキープこそできるものの、相手の激しい守備の前に、なかなか攻撃の形を作れない。一方のブラジルは、ボールを奪ってから、縦へ速い攻撃でスペインのゴールを脅かす。

 32分には、相手のパスミスを奪ったブラジルがカウンター。ネイマールが左サイドでボールを受け、ドリブルで運ぶ。ネイマールはペナルティーエリア内でフリーのフレッジへラストパス。フレッジはダイレクトでシュートを放ったが、GKカシージャスに防がれた。

 41分、スペインが決定機を作り出す。カウンターで数的優位となり、ペナルティーエリア内のペドロ・ロドリゲスが、フリーでパスを受ける。ペドロのシュートは、GKジュリオ・セーザルを外し、無人のゴールへ転がった。しかし、懸命に戻ったダヴィド・ルイスがスライディングで間一髪のクリア。同点ゴールを許さなかった。

 前半終了間際の44分、ブラジルが追加点を挙げる。ペナルティーエリア左側でボールを持ったネイマールが、中央のオスカルへ。ネイマールはオフサイドラインを見ながら動き直し、オスカルからリターンパスを受ける。ネイマールは左足を一閃。強烈なシュートがニアサイド上に突き刺さった。

 2点のビハインドを負ったスペインは、後半開始から、アルバロ・アルベロアに代えてセサル・アスピリクエタを投入。しかし、ブラジルが立ち上がりに3点目を奪う。47分、右サイドで粘ったフッキが左へ展開すると、ネイマールがスルー。背後に走り込んだフレッジが、右足ダイレクトで狙う。コースを丁寧に突いたシュートが、GKカシージャスの手をかすめてゴールネットを揺らした。

 スペインは52分、マタに代えてヘスス・ナバスをピッチに送り出す。すると54分、ヘスス・ナバスがペナルティーエリア内で倒され、PKを獲得。だが、セルヒオ・ラモスがゴールの左へ外した。1点を返せないスペインは、59分に3人目の交代枠を使い切る。フェルナンド・トーレスに代えてダビド・ビジャを送り出し、前線の活性化を図った。

 68分、中央でボールを持ったネイマールが、ドリブルで前方へ持ち出す。バイタルエリアに差し掛かると、応対したジェラール・ピケに倒され、ファールの判定。ピケにはレッドカードが提示され、一発退場となった。3点を追うスペインが、数的不利の状況に追い込まれた。

 スペインは81分、左サイドからの折り返しにペドロが左足で合わせるが、ジュリオ・セーザルがセーブした。86分にも、ペナルティーエリア左側でボールを持ったビジャが、右足に持ち替えてシュートを放つものの、ジュリオ・セーザルに阻止された。スペインは数的不利ながらもチャンスを作ったが、1点が遠かった。

 試合は3−0で終了。開催国ブラジルが、南アフリカ・ワールドカップ王者のスペインを下し、大会3連覇を果たした。