読売333、5営業日すべてで日経平均のパフォーマンスを上回る…5月11日週の読売333分析
読売新聞社が公表する日本株の株価指数「読売333」。
投資情報サイト「トレーダーズ・ウェブ」などを運営する「DZHフィナンシャルリサーチ」の日本株アナリストである小松弘和氏が、毎週月曜に、前週を振り返りながら、読売333の値動きを解説します。構成銘柄の動向も詳しく紹介し、日本株市場の「今」が分かります。
先週の読売333
読売333は週間で1・0%高。日経平均は2・1%安、TOPIXは0・9%高となった。
ソフトバンクグループ(9984)やフジクラ(5803)の決算を消化する週かつ、金曜引け後にはキオクシアホールディングス(285A)の決算発表が控えていたことから、AI関連銘柄の値動きが不安定となった。14日には決算を受けてフジクラがストップ安となり、15日はAI関連が軒並み大幅安。これらの銘柄の影響を大きく受けた日経平均は、週後半に大きく水準を切り下げた。一方、13日に日経平均が史上最高値を更新するなど週半ばまでは強い動きが見られた上に、バリュー株や出遅れ株などには資金が向かったことから、読売333とTOPIXは上昇した。
読売333は上昇。「等ウェート型」の指数だけに、週後半にAI関連が崩れた際のネガティブな影響が日経平均と比べて小さかった。また、読売333、日経平均の構成銘柄ともに週間では値上がり銘柄の方が多かった。物色に広がりが見られる中、読売333は5営業日全てで日経平均のパフォーマンスを上回った。

個別株の動向は?
決算を材料に大きく動く銘柄が多かった。決算と併せて1:10の株式分割を発表した古河電気工業(5801)が12日にストップ高。上方修正を発表した浜松ホトニクス(6965)が15日にストップ高となった。決算関連以外では、TOB(株式公開買い付け)に関するリリースを材料にカカクコム(2371)が急騰した。
一方、ユーロ円建て転換社債型新株予約権付社債を発行すると発表したJX金属(5016)が、需給悪化懸念から週間で2割を超える下落率。今期の見通しが市場の期待に届かなかったSMC(6273)が急落した。

構成銘柄紹介
デクセリアルズ(4980)
電子部品、接合材料、光学材料など機能性材料に強みを持つ。栃木県に本社がある。本決算発表時に中期経営計画をアップデートしており、2026年度および2028年度の目標数値を従来計画から上方修正した。これが好感されて15日、16日と連日でストップ高。週間では4割を超える上昇となった。時価総額は約6700億円。
住友化学(4005)
化学大手。化学株は原油価格上昇など中東リスクに対する警戒が強かっただけに、今期の増収増益・増配計画がポジティブサプライズとなって株価が急騰した。スタンダード市場に上場している広栄化学(4367)の完全子会社化を発表したことも、将来の収益力向上に対する期待を高めた。時価総額は約1兆0300億円。
読売333とは
「読売333」は、読売新聞社が公表する新たな株価指数。最大の特徴は、333銘柄をすべて同じ比率(約0・3%)で組み入れる「等ウェート型」という算出方法で、野村フィデューシャリー・リサーチ&コンサルティングが算出実務を担っている。国内のすべての上場株式の中から、売買代金と浮動株時価総額によって銘柄選定が行われている。年4回ウェート調整を行い、毎年1回、11月の最終金曜日に銘柄入れ替えを実施する。
執筆者紹介
小松 弘和(こまつ・ひろかず)
投資情報サイト「トレーダーズ・ウェブ」などを運営する「株式会社DZHフィナンシャルリサーチ」の日本株情報部アナリスト。証券会社、生命保険会社勤務のほか、マネーサイトでの株式分析経験などがあり、金融全般に精通している。
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