【これからの見通し】先週の介入効果は一巡も、連休中の当局の監視は継続 157円めぐる攻防に
【これからの見通し】先週の介入効果は一巡も、連休中の当局の監視は継続 157円めぐる攻防に
週明け4日のアジア市場では、ドル円が157.20台まで買われたあとの昼過ぎに、一気に155.72付近まで急落する場面があった。その後はすぐに156円台後半へと買い戻されて、現在に至っている。介入を思わせる神経質な値動きがみられている。
先週は4月30日にドル円が160.72付近を高値に一気に155.57付近まで急落した。市場では円安進行措置の当局による介入との観測が高まった。翌5月1日にも日本時間15時台に157円台前半から155.50付近まで一時急落する場面があった。いずれもすぐに買戻しが入っており、本日と同様の値動きパターンだ。
1日では仲介業者による推計として約5兆円規模介入が実施されたと報じられている。政府・日銀はノーコメントを貫いているが、数字が示すように実弾介入が入ったようだ。
そして、週明けの本日には片山財務相が「外為市場で投機的な動き見られる」「私たちのスタンスは非常にはっきりしている」と述べており、円安動向を監視する姿勢を明確にしている。
ただ、円相場を取り巻く環境は円安圧力を支持している。中期的には、イラン戦争の長期化による原油高が日本の貿易収支を悪化させ、実需の円売り圧力を強めている。加えて、米軍が展開する「プロジェクト・フリーダム」は商船護衛が限定的にとどまり、1.5万人規模の部隊投入が続くなど、航行リスクが完全には後退していないとの報道もあり、原油には地政学的なリスクプレミアムが残る。さらに、日米金利差は依然として大きく、FRBの利下げ期待が後退していることがドルの底堅さを支えている。長期的には、財政拡張姿勢や防衛費増額が円売り圧力となる。
この後の海外市場でも円安圧力と当局の介入姿勢とのにらみ合いが続くものと想定される。金曜と本日の値動きを観測する限りにおいては、157円台乗せが一つのポイントとして浮上してきているようだ。一方で、155円台では円売りが入るパターンが続いており、2-3円幅のレンジでのバイナリー的な上下動の相場展開となっているもよう。
海外市場で発表予定の経済指標は、トルコ製造業PMI(4月)、トルコ消費者物価指数(4月)、トルコ生産者物価指数(4月)、スイス製造業PMI(4月)、フランス・ドイツ・ユーロ圏などの製造業PMI(確報値)(4月)、米耐久財受注(確報値)(3月)、米製造業新規受注(3月)など。
発言イベント関連は、シムカス・リトアニア中銀総裁、ドレンツ・スロベニア中銀暫定総裁、ビルロワドガロー仏中銀総裁、コッハー・オーストリア中銀総裁、デギンドスECB副総裁、ウィリアムズNY連銀総裁、ナーゲル独連銀総裁などECB当局者の講演イベント参加が多くなっている。米主要企業決算では、ピンタレストが注目される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
週明け4日のアジア市場では、ドル円が157.20台まで買われたあとの昼過ぎに、一気に155.72付近まで急落する場面があった。その後はすぐに156円台後半へと買い戻されて、現在に至っている。介入を思わせる神経質な値動きがみられている。
先週は4月30日にドル円が160.72付近を高値に一気に155.57付近まで急落した。市場では円安進行措置の当局による介入との観測が高まった。翌5月1日にも日本時間15時台に157円台前半から155.50付近まで一時急落する場面があった。いずれもすぐに買戻しが入っており、本日と同様の値動きパターンだ。
1日では仲介業者による推計として約5兆円規模介入が実施されたと報じられている。政府・日銀はノーコメントを貫いているが、数字が示すように実弾介入が入ったようだ。
そして、週明けの本日には片山財務相が「外為市場で投機的な動き見られる」「私たちのスタンスは非常にはっきりしている」と述べており、円安動向を監視する姿勢を明確にしている。
ただ、円相場を取り巻く環境は円安圧力を支持している。中期的には、イラン戦争の長期化による原油高が日本の貿易収支を悪化させ、実需の円売り圧力を強めている。加えて、米軍が展開する「プロジェクト・フリーダム」は商船護衛が限定的にとどまり、1.5万人規模の部隊投入が続くなど、航行リスクが完全には後退していないとの報道もあり、原油には地政学的なリスクプレミアムが残る。さらに、日米金利差は依然として大きく、FRBの利下げ期待が後退していることがドルの底堅さを支えている。長期的には、財政拡張姿勢や防衛費増額が円売り圧力となる。
この後の海外市場でも円安圧力と当局の介入姿勢とのにらみ合いが続くものと想定される。金曜と本日の値動きを観測する限りにおいては、157円台乗せが一つのポイントとして浮上してきているようだ。一方で、155円台では円売りが入るパターンが続いており、2-3円幅のレンジでのバイナリー的な上下動の相場展開となっているもよう。
海外市場で発表予定の経済指標は、トルコ製造業PMI(4月)、トルコ消費者物価指数(4月)、トルコ生産者物価指数(4月)、スイス製造業PMI(4月)、フランス・ドイツ・ユーロ圏などの製造業PMI(確報値)(4月)、米耐久財受注(確報値)(3月)、米製造業新規受注(3月)など。
発言イベント関連は、シムカス・リトアニア中銀総裁、ドレンツ・スロベニア中銀暫定総裁、ビルロワドガロー仏中銀総裁、コッハー・オーストリア中銀総裁、デギンドスECB副総裁、ウィリアムズNY連銀総裁、ナーゲル独連銀総裁などECB当局者の講演イベント参加が多くなっている。米主要企業決算では、ピンタレストが注目される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
