やす子の炎上に見る ″好感度タレント″として認識されてしまったがゆえの悲劇
好感度を上げすぎるのは危険
昨年12月に放送された『呼び出し先生タナカ』(フジテレビ系)での、アイドルグループ「KEY TO LIT」猪狩蒼弥(23)に対する『だからデビューできないんだよ』というイジりに批判が殺到。それ以降も、やす子(27)が辛口コメントをするたびに、炎上する事態になっている。
「今年1月27日放送の『クロナダル』(テレビ朝日系)で、『安田大サーカス』のクロちゃん(49)が『変に好感度を上げすぎると、ヤバいんじゃないかな』と、やす子を心配する場面がありましたが、問題はそこだと思います。
2月21日深夜に放送された『ゴッドタン』(テレビ東京系)で、みなみかわ(43)が指摘していた通り、やす子はもともと、癒やし系のキャラなのに毒のある発言で落とす――というギャップで笑いを取る芸風。
それが、いつのまにか″好感度タレント″として世間に認識されてしまったがゆえの悲劇ですよね。本人も″腹黒い″と告白しているので、今後は世間とのズレをどう埋めていくかが課題でしょう」(放送作家)
それは当の本人も痛感していて、「危機感を持っているからこそ、意図的に毒を吐いているのではないか」と広告代理店関係者は見ている。
「猪狩の件では結果的に旧ジャニーズファンを敵に回してしまったが、致命的な炎上には至っていない。好感度が上がりすぎる前に本来のキャラに修正し始めているのでしょう。あと半年遅れていたら、取り返しのつかないことになっていたかもしれない」
好感度が高い芸人の代表と言っていい「サンドウィッチマン」もメディアのインタビューやラジオで「好感度はいらない」と本音を吐露している。
「SNS時代は怖いですよ。世間が思い描いているイメージとほんの少しでもズレた瞬間に叩かれますからね。″好感度″だけで売っているタレントはいいですが、実力で売れた芸人にしたら、やりたい笑いが制限されるし、迷惑でしかない。
非モテの毒舌キャラが面白かった『南海キャンディーズ』山里亮太(48)も、蒼井優(40)と結婚し、情報番組『DayDay.』(日本テレビ系)でMCを務めたことで鳴りを潜めてしまった。
『オードリー』若林正恭(47)との″社会性や社交性に欠けた非モテのふたり″による人気バラエティ『たりないふたり』シリーズ(日本テレビ系)を昨年復活させたのも、もともとのキャラをアピールしたいという狙いがあったはず」(前出・放送作家)
昨今、ネットニュース化を狙った赤裸々トークバラエティが増えているが、「好感度が高い芸人はキャスティング会議の段階で敬遠される」と制作会社ディレクターは言う。
「好感度の高い芸人が毒を吐くと、やす子のように炎上しますし、番組自体も批判されてしまいますから。ただ、売れっ子ならいいですが、顔と名前を知ってもらわなければいけない段階の若手はこの手のトークバラエティは避けられない。売れ始めた男性芸人が率先してクズなエピソードを披露しているのは″好感度を上げすぎると後々損をする″ことをわかっているからでしょう」
一度の炎上で退場させられかねない現代では、好感度を下げておくことがリスクヘッジとなるのである。
『FRIDAY』2026年3月13・20日合併号より
