侍ジャパン「山本由伸」、「鈴木誠也」に激震…「代理人事務所」がエプスタイン醜聞で“崩壊”危機に 敏腕「ウルフ氏」はどうなる?
大手事務所に激震が
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)一次ラウンドのトップ通過が決まった侍ジャパンだが、チームの中には“衝撃的な事件”に襲われた選手もいた。
【写真を見る】ワッサーマンと契約する日本人メジャーリーガーたち
「侍ジャパンの打線を見ると、阪神の佐藤輝明(26)、森下翔太(25)が途中出場になっています。強打の2人がベンチスタートになるのはもったいない気もしますが、井端弘和監督(50)は日本人メジャーリーガーを攻守の中核に置く構想でしょう。この構想はメンバー招集の段階から変わっていません」(NPB関係者)
「衝撃的な事件」に巻き込まれたのは、主にその日本人メジャーリーガーたちである。

アメリカ現地時間2月14日と3月1日、ロサンゼルス・タイムズ紙が、大手エージェント会社「ワッサーマン・メディア・グループ(WMG)」が売却に向けて動き始めたとし、さらに同社の設立者でもあるケイシー・ワッサーマン氏(51)の動向を報じた。
「ワッサーマン氏は次の夏季五輪である、28年ロサンゼルス五輪の組織委員会(LA28)の会長にも選ばれた実力者です。しかし、その会長職を降りることになったのです」(現地記者)
同氏が地位を失い、ビジネスでも窮地に追い込まれるようになったのは、「全米を震撼させた事件」がきっかけだった。性的人身売買や未成年の少女を含む性的虐待を行ったとされる一大スキャンダルである。事件の犯人として起訴され、勾留中に自殺したジェフリー・エプスタイン被告は金融家で巨額な富をなした大富豪だったが、そのビジネスやプライベートでもナゾの多い人物で、未成年の少女を含む性的虐待や人身売買の噂は、被告が表舞台に出たころから囁かれていた。
19年7月、フランスから帰国した際に、ニュージャージー州テターボロ空港で逮捕され、その後の家宅捜査で数千枚とも言われる被害女性の写真が見つかった。その1ヵ月後、ニューヨークの独居房で自殺したと報じられたが、被告の政治、経済、司法、学会に広まる交友関係も判明。死去から7年近くが経過した今も、ドナルド・トランプ大統領との“記念ショット”が見つかるなど、「権力との歪んだ関係」とその疑いが報じられてきた。
「性的虐待の事件も全てが明らかになったわけではありません。虐待事件と権力との癒着の両方がナゾとして残されており、日本時間の10日には、被告との交友関係が問われたハワード・ラトニック商務長官が連邦議会で証言しました」(前出・同)
そのエプスタイン被告の交遊録の中に、ワッサーマン氏の名前も登場したのである。ワッサーマン氏はこの件について反論表明は出していない。ロサンゼルス・タイムズ紙によれば、WMGの音楽・アーティスト部門ではクライアントが離れ始めたとあり、それが事務所売却の一因だと伝えていた。
契約している日本人選手は
同事務所と契約している侍ジャパンメンバーはドジャース・山本由伸(27)、カブス・鈴木誠也(31)。臨時コーチ役で来日したパドレス・ダルビッシュ有(39)もクライアントの一人である。同事務所に籍を置き、彼らを主に担当してきたのはジョエル・ウルフ氏だ。
またWBCメンバーではないが、佐々木朗希(24)、メッツ・千賀滉大(33)、カージナルスのラーズ・ヌートバー(28)もワッサーマン事務所のクライアントだ。売却が進めば、そのまま事務所に残れない可能性もあり、ウルフ氏が担当のクライアントを抱えての独立、もしくはライバル会社への移籍なども考えられなくはない。
「米国は性的事件に対する見方が厳しい。女性への性的暴行を巡る裁判で刑事責任を問われなかったトレバー・バウアー(35)が、いまだメジャーリーグに復帰できないのもそのためです。現時点での情報ではワッサーマン氏はエプスタイン被告と交友があったということしか分かっていません。友人と言うだけで白い目で見られたのは気の毒ですが、日本人メジャーリーガーたちの今後にも影響してきそうです」(米国人ライター)
“事件”と重ねて報じられるくらいなら、所属球団も「代理人を代えたら?」と打診もするだろう。また、選手個々で考えてみると、鈴木は今シーズン終了と同時にカブスとの5年契約が満了する。21年オフと比べてカブスのチーム事情も大きく変わり、鈴木の「守備にもつきたい」とする希望を叶えるには、敏腕代理人による交渉が不可欠となる。
「鈴木のカブス入りに尽力したウルフ氏は、24年オフ、佐々木の入団交渉も担当しました。ウルフ氏も『時の人』となり、米メディアから長時間の質問を受け、そのやり取りのなかで、25年シーズンから鈴木がDHにほぼ専念するカブスのチームプランについても質問されました。ウルフ氏はDHにまわることがわかっていたら、カブスとは契約しなかった旨を発言しています」(前出・同)
ウルフ氏の発言はカブス批判ではなく、クライアントである鈴木の立場に立ったもので、「守備につきたい」とする気持ちを知っていたからだ。
佐々木に関しても、オープン戦で安定した投球ができていないこともあって、いまだにトレード放出説がちらついている。これには2月の年俸調停で、投手に対しては史上最高額となる「年俸3200万ドル(約50億円)」を勝ち取ったタイガースのタリク・スクバル(29)の去就が絡んでいる。「タイガース側が払いきれない」となった場合、高額年俸投手を抱え込める球団は限られており、その筆頭候補にドジャースが挙げられてきた。そのスクバル放出の噂は、今もなくなっていない。そして、タイガース側もまだピークにある左腕エースを放出する以上、最高のトッププロテクトを交換要員に求めるだろうと、佐々木の名前が報じられてきた経緯がある。
「去就問題で騒がれている選手に寄り添ってアドバイスを送るのも、代理人の務め。ウルフ氏は有能な代理人ですが、日本人選手を担当するまでは無名に近く、大手である所属事務所の看板で球団と交渉していた時期もありました」(前出・同)
待遇の差も
ヌートバーも年俸調停などがあり、このままカージナルスと長期契約を結ぶべきか否かで揺れている。ワッサーマン事務所がぐらついたままでは、日本人メジャーリーガーの今後にも影響をもたらすのは必至だ。
侍ジャパンは3月2日の大阪での強化試合以降、その管轄がWBC大会を主催するWBCIに移された。以後、大谷には4人のSPが付き、他の日本人メジャーリーガーも所属球団から派遣されたトレーナーなどによる手厚いケアを受けているが、NPB球団から招集された選手はそうもいかなくなった。WBCI管轄となり、NPB各球団から派遣されたスタッフは球場にも出入りすることができなくなってしまったのだ。
こうした待遇の違いは改善しなければならないが、国内組の選手は「メジャーリーグ願望」をさらに強く持ったはずだ。メジャーリーグ組の選手からは、代理人とその事務所に関する助言もされたかもしれない。
ベンチ裏も何かと喧しいWBCである。
デイリー新潮編集部
