キリッと冷たいスープ、コシある細麺という韓国の冷麺も、忘れちゃいけない夏の麺。今回は大久保、赤坂、麻布十番というコリアンタウンで覆面取材で食べ歩き。それぞれの街のナンバー1はどこ!?

『板橋(バンギョ)冷麺』@大久保

本店はソウルから少し離れた地方都市にある創業40年以上の老舗。さつまいものでんぷんで作る自家製麺は素麺くらいの細打ちで、ツルッと口に飛び込んでくる表面のなめらかさと弾力あるコシがたまらない。

ハーフ&ハーフ冷麺1200円

『板橋(バンギョ)冷麺』ハーフ&ハーフ冷麺 1200円 水冷麺とビビン冷麺のセット。ビビン冷麺の刺激的な辛さを牛骨ダシを効かせた冷たい水冷麺で癒しつつと交互に味わうと、両者の味がより引き立つ

水冷麺のスープはシャーベット状で解けるほどに牛骨スープの旨みが広がり一方のビビン冷麺は辛さ強め。ほかにもスープビビン冷麺や刺身冷麺も。

『板橋(バンギョ)冷麺』

[店名]『板橋(バンギョ)冷麺』
[住所]東京都新宿区百人町1-21-4
[電話]03-5937-6833
[営業時間]11時〜15時半、17時〜23時(22時20分LO)
[休日]無休
[交通]JR総武線大久保駅北口から徒歩3分

『C新館』@赤坂

焼肉店でありつつも、チヂミ、参鶏湯、ケジャン、鍋類と韓国料理も豊富に揃いどれも目を見張る旨さ!なかでも名物が極細の冷麺だ。

水冷麺1650円※ディナー価格

『C新館』水冷麺 1650円 ※ディナー価格 自家製の麺は極細ながらも、噛めば奥歯でコリコリと音が鳴る頼もしいコシがあり、牛骨ダシのスープは添えられた酢をたらせばさらにコクが立つ

水冷麺は牛骨のクリアなダシがじわじわ舌に沁みて軽やかな酸味が後味を引き締める。他にビビン冷麺もあり、こちらは辛さの中にも複雑なコクで奥行きのある味わいだ。

残念ながら「今、忙しい」とのことで掲載に至るお願いができず……。しかし、驚愕の美味しさだったので掲載させていただきます。繁華街に2店舗あり、我々が伺ったのは新店。

『鳳仙花』@麻布十番

日本人の口に合う韓国料理をモットーに麻布十番で40年以上続く店。キムチはもちろんコチュジャンも手作りするやさしい味わいだ。

冷麺1500円

『鳳仙花』冷麺 1500円 半透明の麺は伸びやかで弾力あるコシがあり、盛岡式のそれに近いテイスト。スープはあっさりとしながらも深いコクがあり、この麺とも相性抜群だ

冷麺も韓国式のそれとは少し風情が異なり、スープは和のダシ感も加わった厚みのある味わい。注文から作る麺はツルンとして啜り心地も抜群の、歯切れのいいコシだ。

売り切れる場合があるので早い時間に訪れよう。

『鳳仙花』

[店名]『鳳仙花』
[住所]東京都港区麻布十番2-21-12麻布コート1階
[電話]050-3184-3536
[営業時間]17時〜22時半(21時半LO)
[休日]月
[交通]地下鉄南北線ほか麻布十番駅1番出口から徒歩1分

キンキンをツルツルで東京の夏を乗り切れ!

夏の麺といったら冷麺だって忘れちゃいけない存在だ。冷たいスープにツルツルの麺。これから間もなくやってくる猛暑に絶対食べたくなる3軒を都内のコリアンタウンで見つけてきました。

新大久保は1950年代にロッテの工場ができたことから韓国街として栄えたということは読者の皆さんもご存知でしょう。とはいえ「板橋冷麺」はそんな新大久保ではなく総武線の大久保が最寄り駅。あと店名の“板橋”も埼京線のそれとは異なり、本店がある韓国の地方都市の名前だとか。

それはさておき、冷麺なのである。やけに美肌のオモニが運んできてくれたそれは、水冷麺のスープがシャーベット状。舌の上で溶けると牛骨ダシの風味が立ってくる。麺もよくある噛み切れないゴムゴムしたタイプではなく、細麺だけどしっかりコシがありパツンとした歯切れのよさもクセになる。この日はちょうど真夏を思わせる陽気だったこともあり、この冷たさとさっぱりとした味わいがありがたい。

赤坂・麻布も韓国料理店が軒を連ねているエリア。韓国大使館が近くにあるってことも理由のひとつだろう。そんな赤坂で選んだ店が「C新館」。せっかくだから他の料理も食べたいってことになり、まずはニラチヂミを注文。これが生地の外側はサクサクで中はモッチモチ。油っこさゼロでこんな旨いチヂミにはなかなか出合えないってほどだ。

ニラチヂミ1580円

『C新館』ニラチヂミ 1580円

さらに冷麺にもびっくり。髪の毛といったら言い過ぎだけど、素麺よりももっと細い麺で、噛むと重なり合ったそれらが奥歯でプツプツとリズミカルな音を響かせる。第一次韓流ブームの時には、頻繁にソウルに行って食べ歩きしてたけど、現地の有名店よりずっと旨かった。

続いてハシゴしたのが麻布十番にある「鳳仙花」。席に着くなり、申し訳なさそうに「今日は冷麺終わりました」と接客のお母さん。仕方ないので別日の早めの時間にしっかり予約した上で再訪する。

店に入ったそばから「れ、冷麺、今日は冷麺ありますか?」と、どんだけ冷麺が食べたいんだと不審がられたに違いない。しっかりキープしてもらった上で、ホルモン鍋に挑んでみれば、自家製コチュジャンを使ったスープは程よい辛さと甘みが効いていて酒にばっちり。

ホルモン鍋3200円

『鳳仙花』ホルモン鍋 3200円

最後に作ってもらった冷麺は和のダシも効かせたスープと弾力のある麺で、〆にもってこいの味わいだった。

紹介した3軒はどこも自家製麺を打っていて粉の配合や太さで食感も様変わり。うどんや蕎麦の影に隠れがちだけど、暑さしんどい東京の夏にはキンキンの冷麺だって最高なのです。

撮影/鵜澤昭彦、取材/菜々山いく子

※月刊情報誌『おとなの週末』2025年7月号発売時点の情報です。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

…つづく「猛暑にさっぱり!都内の絶品冷麺4選」では、厳選した韓国冷麺と、絶品なる盛岡冷麺をレポートしています。