太陽系外に存在する水の氷をジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)が初めて検出したとする研究成果を、アメリカの研究者らのチームが発表しました。


水の氷が検出されたのは、「ぼうえんきょう座」の方向約155光年先にある、恒星「HD 181327」を取り巻くデブリ円盤(※)です。


ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の近赤外線分光器「NIRSpec」による観測の結果、細かな塵(ダスト)の粒子とともに結晶構造を持つ水の氷が存在することを示すデータが得られました。


水の氷は恒星から遠ざかるほど多く含まれていて、デブリ円盤の外側領域では20パーセント以上を占めると考えられています。


太陽系では、水は惑星や衛星を形作る物質のひとつです。太陽系外ではこれまでに水蒸気は検出されており、凍った状態の水も存在するはずだと考えられてきましたが、別の恒星の周囲で実際に検出されたのは今回が初めてです。


今回の発見は、太陽系外での惑星形成に関する理解をより深めることにつながると期待されています。


※…岩石と氷の破片や塵でできた星の周囲の円盤。


【▲ 恒星HD 181327を取り囲むデブリ円盤の想像図(Credit: NASA, ESA, CSA, STScI, Ralf Crawford (STScI))】

 


文/ソラノサキ 編集/sorae編集部


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