『続・続・最後から二番目の恋』“人生に恋をする”の意味 “真平”坂口憲二が抱えていた秘密
5月5日に放送された『続・続・最後から二番目』(フジテレビ系)の第4話は、千明(小泉今日子)が遠方に住む母親を安心させるべく、長倉家、そして自分を構成する人たちと写真を撮影することでストーリーが展開していった。
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その中でも、大きな動きがあったのは、真平(坂口憲二)と万理子(内田有紀)の双子だろう。まず、万理子は千明から見てわかりやすいくらいに悩んでいた。そして千明は「新しい企画を出せと言ったことで混乱させちゃったから?」と問う。というのも、万理子、11年前に放送された『続・最後から二番目の恋』(フジテレビ系)にて、千明が映画の仕事を勧めた際「私は今が幸せなのです。違う世界に飛び出すことより、今いるこの世界の中で頑張ることの方が幸せなのです」と語っていたからだ。
しかし、万理子はそれを否定、「私個人でやりたいとか、やってみたいと思うことは、全くないのでございます。皆無なのです」「そんな自分に誇りを持っております」と宣言した。しかし、万理子は「ただ、原因不明の涙が出てしまうのです。何が悲しいのかさっぱり不明ではございますが、涙が出てしまいます」と号泣。これを聞き、千明は「成長しているんだよ!」「自分のために、書きたいという潜在意識がむくむくと成長しているんじゃないかな」「私から親離れしているのかもしれない」とコメント。しかし、万理子はそれを嫌ですと否定。これには千明が「成長とは勝手にしちゃうものなんだよ」と一言、万理子を宥めるのであった。
人生で1度は「成長しよう!」と意気込む瞬間や「成長していない」と落ち込んでしまう瞬間を経験したことがある人も多いはず。しかし、それはしようと思ってするものではなく、自分では気づかずのうちにすることなのだろう。人生の先輩、千明の「成長とは勝手にしちゃうものなんだよ」という言葉からは、そういう気づきを得た。そして、万理子はいつか、その時が来たら成長すること、その妥協案を千明と話し合い受け入れたのであった。
次にフォーカスが当たったのは真平だ。真平は、このところ、誰がどう見ても怪しい。「ずっと一緒」を強調したり「幸せ」を強調したり。こういう時は、決まって体調が悪いなどの良くない兆候を隠している時なのだ。
しかし、その真意は誰も予期せぬものだった。真平の主治医・門脇(高橋克明)が少し前に亡くなったのであった。長女である典子(飯島直子)の一言でこの事実が判明。いつもはおちゃらけて、めったに怒らない典子だが正面に座って説教するさまは演技とはいえ迫真だ。そして、典子は「急に怖くなったんでしょ?死とか、そういうのが。考えたくない、だから聞かなかったことにしよう。だからそうなんじゃないの?」と聞くのであった。そして「結局、あんたこう思ってんのよ。家族なのに、自分の気持ちなんて誰にもわからないって」「でも、私たちはずっとずっとわかろうとしている。大事なのは、ずっとわかろうとしている気持ちなんじゃないの?」と聞くのであった。
これを聞いた和平は頭を抱えた後で、真平に「心配かけたくなかったって言うんだよな、こう言う時に。心配をかけあえるのが、家族じゃないのか。俺は心配かけたくなかったって言われるのが1番悲しいよ」と言い、知美にも伝えていないことを一喝。真平は急いで、知美のもとへと向かい、伝言を残していると話す門脇の妻のもとへと言ったのであった。
第1話から、常に死とは隣り合わせのこのドラマ。11年の時を経て、60代前後となった和平・千明と同じ世代にとっては、きっとリアルなことなのだろう。そこを包み隠さず、そして、大それたことではなく、日常に起こりうることとして書いているのが、今回のシーズン3の1つのテーマとなっているのだろうと改めて感じた。
さて、今話のサブタイトルは「人生に恋するためにここにいる」であった。前話の記事で紹介した通り、このドラマにおいての恋の意味は2つある。恋愛としての恋、それから人生に恋をするという意味の恋だ。
後者については、シーズン1『最後から二番目の恋』の最終回「第11話 まだ恋は終わらない~最終回」のラストシーンで流れたモノローグで千明が「人生って自分の未来に恋をすることなのかもしれない。自分の未来に恋をしていればきっと楽しく生きていける。46歳、独身。人生のまだ恋は終わらない」との言葉を残す。
この言葉、少し抽象的な気もしたが、今話での千明のモノローグを聞いて、確信に変わった。人生に恋をするというのは、自分の人生を「結構幸せだと思うんだ」と言えることなのかなと。まだまだ放送が始まったばかりの今シーズン、ここから千明の恋はどのような方向に進むのか。見守り続けたい。
(文=於ありさ)
