バルベルデ選手(写真:森田直樹/アフロスポーツ)

写真拡大

サッカーワールドカップ(W杯)カタール大会グループHの初戦が2022年11月24日にエデュケーションシティスタジアムで行われ、韓国がウルグアイと0−0で引き分けた。

韓国は顔面を骨折した絶対的エース孫興民(ソン・フンミン、30)がフェースガードを着用してスタメン出場。試合は一進一退の展開となり孫のゴールに期待がかかったが、ウルグアイの守備を崩しきれずスコアレスドローに終わった。

5年前には「つり目」パフォーマンスで非難

ウルグアイ戦の結果を速報した韓国メディアが注目したのは後半アディショナルタイムのウルグアイ選手のプレーだ。

「韓国の至宝」と称されるMF李康仁(イ・ガンイン、21)が自陣右サイドからドリブルで攻め上がっていったところにウルグアイMFフェデリコ・バルベルデ(24)がスライディングしボールはタッチを割った。

気迫あふれるプレーで李を食い止めたバルベルデは、興奮冷めやらぬ様子で倒れこむ李を見下ろすようにして右拳を正面に突いて絶叫。複数の韓国メディアがこのパフォーマンスを過去にバルベルデが起こした「事件」を引き合いに問題視している。

スポーツメディア「スポーツ朝鮮」(WEB版)は、バルベルデが17年に韓国で開催された国際サッカー連盟(FIFA)U-20ワールドカップ準々決勝ポルトガル戦でPKによるゴールを決めた際、両目の端を引っ張る「つり目」パフォーマンスを行ったと指摘。これはアジア人を卑下する人種差別的な行為だったと主張した。

「バルベルデは5年後に再び挑発した」

当時バルベルデはSNSを通じて韓国語で「人種差別的なセレモニーではなく、友人のための個人的なセレモニーだった。人種差別を意図したものではない。申し訳ない」と謝罪したというが、韓国戦でのパフォーマンスが再び国内で問題視されているようだ。

同メディアは、バルベルデは5年後に再び挑発したとし、李が犠牲になったと伝えた。

バルベルデは右サイドを突破しようとした李をタックルで阻止してすぐに立ち上がったが、まだ倒れている李に向かって激しいパフォーマンスを繰り広げ、パフォーマンスはまるでゴールを決めた時のようなもので「人種差別」と感じざるを得ないものだったと指摘した。

韓国主要メディア「朝鮮日報」(WEB版)は、「ラフタックル後のアッパーカットセレモニー... 5年前の『つり目』選手だった」とのタイトルで記事を公開。バルベルデは李をラフなタックルで倒した後、拳を振り回して絶叫し転倒したままの李を見下ろしたと伝えた。

スポーツ韓国(WEB版)は、過去に人種差別的行為をしたバルベルデがいきなり拳を握り締めて李を挑発したと伝えた。バルベルデは李のドリブルを阻止すると突然、異常な行動を見せたとし、理解できない突発的な行動だったと指摘した。

バルベルデは後半終盤にシュートを放ち優れた能力を見せたがマナーでは負けたとし、「5年前に韓国で見られた人種差別的行動が思い浮かぶ瞬間だった」と締めくくった。