宿敵ブラジルとの一戦で決勝点となるゴールを叩き出したメッシ。(C) Getty Images

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 11月15日に行われた国際親善試合で、ブラジルは宿敵アルゼンチンに0-1と敗れた。決勝点となるゴールを挙げたのは、アルゼンチンのエース、リオネル・メッシだ。

 そのメッシとブラジル代表のチッチ監督の間に、試合中に緊張がほとばしる瞬間があった。メッシが指を口に当て、手で「おしゃべりしすぎだ」とアピールするジェスチャーをしたのだ。

 スペイン紙『As』によると、ブラジルの指揮官は、テクニカルエリアでカゼミーロに対するタックルでイエローカードを出すべきと主張していたようだ。そのクレームにメッシが反応したという。
 
 チッチ監督は試合後に「イエローに値するプレーだったから、文句を言っていたら、突然メッシが私に黙れと言っているのを見た。それで彼に黙るように言ったんだ」と明かした。

 そのうえで、こう続けている。

「ピッチでのことはピッチに留める。ただ、あのファウルはカードに値するものだったし、文句を言っていた私が正しかったがね」

 アルゼンチンの決勝点は、メッシがアレックス・サンドロに倒されてPKを獲得し、GKアリソンに止められたものの、こぼれ球を自ら押し込んだものだった。

 チッチ監督はこの場面にも触れ、「サンドロのメッシに対するプレーは、PKではなかったと思う」と、判定への不満を隠さなかった。

「勝ったアルゼンチンの功績だよ。ただ、ブラジルとアルゼンチンのようなこういった試合では、経験豊富な審判が必要だ。イングランドの審判だったら、これをPKにはしていなかっただろう」

 フレンドリーマッチとはいえ、永遠のライバル相手に敗れたのだから、チッチ監督が心中穏やかでなかったのは想像に難くない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部