IoTで配送問題を解決、LIXILのスマート宅配ポストが目指す未来
その主軸になるだろうとLIXILが予測するのが「宅配ポスト」。LIXIL Housing Technology Japan エクステリア事業部の庵原岳史氏は「郵便ポストや宅配ボックス、インターホン、表札などが一体化したものが現在の配送問題を解決する」との見解を示した。
そもそも現在の宅配ボックスは、ユーザー・配送業者・EC事業者の三者がそれぞれに不満を抱えている。ユーザーであればスペースが確保できない、配送業者は配送の証拠が残らない、EC業者は配送状況が把握できないなど。LIXILはこの根本的な原因が「情報共有の欠如」にあると考えた。
新製品の「スマート宅配ポスト」は、従来に比べてサイズを70%縮小したカメラや野外でも電波品質が安定するDECT通信など、最新のテクノロジーを採用することで、スマホ―宅配ポスト間の双方向通信を可能にした。配達後に荷受け通知があるだけでなく、これまでは難しかった複数の配達業者からの受け取りや集荷にも対応。三者が配送情報を常に共有できる仕組みを構築した。
ネックになるのは価格だ。ユーザーにとって宅配ポストはあくまで商品の受け取り・発送の手段。20〜30万円を支払う価値があると判断するかは疑問が残る。「スマート宅配ポスト」は、まずは個人のスマホ連携からスタートするが、今後はクラウドを活用した外部サービスとの連携を視野に入れている。LIXILは「個人から社会へのつながりへ」をスローガンに掲げており、商品の受け取り・発送だけでなく、新たな価値を提供できるか否かが普及を左右することになりそうだ。(BCN・大蔵 大輔)
