22日、女子プロレス団体「スターダム」のビッグマッチが後楽園ホールで開催された。

メインイベントでは、ワールド・オブ・スターダム選手権試合として王者・世IV虎と挑戦者・安川惡斗の一戦が組まれるも、この試合で世IV虎がプロレスの範疇を超えたケンカファイトを安川に仕掛けたことにより場内は騒然。試合後も怒号が飛び交う異常事態となった。

安川のパンチにキレてしまった王者は、格下の安川にお返しのパンチを何発も打ち込むと、マウントポジションを奪って上からパンチや掌打の嵐。意識朦朧となった安川の顔面は大きく変形し、事態を重くみた和田京平レフェリーやセコンドらが強引に試合を止める格好となった。

エンターテインメントであるプロレスは、本来なら来場者を楽しませるため、信頼関係のもと対戦相手の技を受け合うもの。プライベートの遺恨があったとも言われている今回の一戦は、王者が私情を挟んだことにより壮絶で最悪な結末を迎えてしまった。

試合後、世IV虎はノーコメントで会場を後にし、安川は病院へと搬送された。スター選手である宝城カイリはイベント後、自身のツイッターで「意識もあり、会話もできます。ですが現在は目が開かない」と安川の容態を伝えると、ブログのほうではファンに謝罪を繰り返した。

また、元人気レスラーで同団体のゼネラルマネージャーを務める風香も「不快な思いをされたお客様に深くお詫び申し上げます」と宝城同様ファンに謝罪すると、「これだけの遺恨や実力差を知りながらメインでぶつけた団体の責任も大きい」と自らの責任も口にした。

世IV虎の処分については追って発表されるという。