【新NISA】月5万円を「JT・銀行株」など“高配当株”に投資すると、10年後「毎月のお小遣い」は、いくら配当からもらえる? 利回り「3%・4%・5%」で試算
高配当投資とは?
高配当投資とは、配当利回りが高い株式に投資して定期的な配当収入を得る方法です。配当金とは、企業が事業で稼いだ利益の一部を株主に現金で還元するお金で、日本株では一般的に年2回振り込まれます。
配当利回りは「年間配当金額÷株価×100」で計算され、一般的に3%以上の銘柄が高配当株と呼ばれています。例えばJT(日本たばこ産業株式会社)は、2026年4月27日時点での配当利回りは4.05%という水準でした。
高配当株投資が注目される理由は、大きく2つあります。1つは、2024年スタートの新NISAで成長投資枠を使えば配当金を非課税で受け取れるようになった点。もう1つは、東証プライム上場企業が株主還元を意識して増配する動きが広がっている点です。
インデックス投資のように値上がり益を待つのではなく、保有しているだけで定期的に現金が振り込まれるのが最大の魅力です。値動きを気にせずに入金される配当金をコツコツ積み上げていくスタイルは、忙しい会社員にとっても取り組みやすい投資方法といえるでしょう。
毎月5万円を高配当株に10年投資すると将来の「毎月のお小遣い」はいくら?
毎月5万円を10年間コツコツ積み立てると、元本は合計600万円になります。新NISAの成長投資枠で運用し、配当利回り3~5%の高配当株に分散して保有した場合、10年後の配当金がどの程度になるか試算してみましょう。
株価や配当額が10年間変わらないと仮定した場合、元本600万円に対して配当利回りを当てはめると、利回り3%では年間18万円(月1万5000円)、利回り4%では年間24万円(月2万円)、利回り5%では年間30万円(月2万5000円)という計算になります。
新NISAの成長投資枠を使えば配当金に税金がかからないため、手取りをそのまま受け取れる点も見逃せません。一方、10年間で投資した600万円全てが同じタイミングで運用されるわけではありません。
1年目に投資した60万円は10年間配当を受け取れますが、最後の年に投資した60万円はまだ1年分しか受け取れていないため、実際の受取総額は元本×利回りよりもやや少なくなります。とはいえ、10年後に積み上がった元本ベースで受け取れる年間配当の目安として、利回り4%なら月2万円前後という数字は十分に参考になります。
新NISAの成長投資枠には、年240万円・生涯上限1200万円の枠があります。毎月5万円の積み立ては年60万円ですので、10年継続しても600万円にとどまり、生涯枠の範囲内に収まります。非課税のまま長期保有を続けながら、将来の配当収入を着実に積み上げていける設計です。
高配当株投資のデメリット・注意点
高配当株投資の最大のリスクは、「減配」です。配当金は企業の利益から支払われるため、業績が悪化すれば配当が減額(減配)あるいはゼロ(無配)になる可能性があります。実際に、個人投資家に人気だったあおぞら銀行は、業績悪化により年間配当を154円から76円へ大幅に下方修正し、発表翌日の株価がストップ安となった事例があります。
配当利回りが極端に高い銘柄には、特に注意が必要です。利回りが高くなる場合は業績が好調だからではなく、株価が下落したことで相対的に利回りが上昇しているケースも少なくありません。数字だけを見て飛びつくのではなく、過去の配当の安定性・財務の健全性・業績の継続性を合わせて確認することが欠かせません。
銘柄の集中投資も、避けるべき落とし穴の1つです。JTや三菱UFJなど1~2銘柄に集中してしまうと、業績悪化や減配が資産全体に直撃します。現実的な分散策としては、業種や企業規模の異なる5~15銘柄程度に投資先を広げることが推奨されています。
また、高配当株は、株価の大きな値上がりが期待しにくい面もあります。長期ではインデックス投資と比較して総合的なリターンで劣るケースもあるため、つみたて投資枠でインデックスファンドを積み立てながら、成長投資枠で高配当株を保有する組み合わせも有効な選択肢です。
まとめ
高配当投資は、株を保有しているだけで定期的に現金が振り込まれる投資スタイルです。
毎月5万円を10年間積み立てれば元本は600万円に達し、配当利回り4%なら年間24万円・月約2万円の配当収入が見込めます。新NISAの成長投資枠を活用すれば非課税で受け取れるため、手取りがそのまま手元に残る点が大きな魅力です。
一方、減配リスクや銘柄の集中投資、利回りの見かけ上の高さには常に注意が必要です。投資を成功させるには、配当利回りだけでなく業績の安定性・財務の健全性を確認しながら、複数銘柄に分散して長期保有する姿勢が大切です。まずは、新NISAの成長投資枠を活用して、少額から一歩ずつ始めてみましょう。
執筆者 : 高柳政道
FP1級、CFP、DCプランナー2級

