ヒュメットは、ゴール前での駆け引きに独自の美学を持つ。裏への抜け出しと、味方との巧みなコンビネーションを自在に使い分ける姿勢が、プレーを際立たせている。言葉の壁も感じることなく、ボールを通して意思を伝える彼にとって、サッカーは共通の「言語」だという。

 母国スウェーデンの英雄イブラヒモビッチを参考とする29歳は、技巧と創造性を備えた“現代型ストライカー”への進化を目ざしている。

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 ゴール前では、常に良いタイミングで裏へ抜け出すことを心がけています。もしスペースがなければ、少し下がってボールを受け、コンビネーションプレーに切り替える。仲間との巧みなコンビネーションから生まれたゴールは、やはり格別で、サッカーの楽しさを感じられる瞬間です。

 試合中の日本人選手とのコミュニケーションですが、特に大きな問題は感じていません。もちろん、とっさの場面で言葉が通じないこともありますが、僕にとってサッカーというスポーツ自体がひとつの「言語」だと思っています。ボールを通じてコミュニケーションは取れますし、練習を通じてお互いの感覚は研ぎ澄まされてきていると感じます。ですから、ストレスは感じていません。

 バイタルエリアでのプレーで参考にしている選手がいます。アイドルというわけではありませんが、見ていて「こういうプレーがしたい」と思えるのは、カリム・ベンゼマ、ロベルト・フィルミーノ、そして私の母国の英雄であるズラタン・イブラヒモビッチです。

 彼らは単なるストライカーではなく、ボールを巧みに扱い、高い技術を持っている。私もそういった選手になりたいですし、技術的にボールを扱うプレーが好きなので、彼らのプレーはとても参考になりますね。

※後編に続く。次回は10月31日に公開予定です。

取材・構成●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)
通訳●小野優(ガンバ大阪

記事:【バイタルエリアの仕事人】vol.36 中谷進之介|なぜ“居心地が良い場所”を離れる決断をした? 新天地・G大阪での並々ならぬ覚悟