(9日)
 東京市場では、ドル安・円高が進む展開となった。ドル円は、週末の石破首相退陣表明を受けた円売りで一時148.50台まで上昇したが、その後はドル売りが優勢となり、147.50付近で東京朝を迎えた。東京午後に再び売りが強まると、ストップロスを巻き込み146.82付近まで下落した。この円高トレンドは、23時に発表される米雇用統計の年次改定暫定値への警戒感が背景にある。70万人の大規模な下方修正が見込まれており、日米金利差の縮小を意識したドル売り・円買いが優勢となっている。ユーロ円やポンド円といったクロス円も軟調に推移し、ユーロ円は朝の173.30付近から172.90台へ下落。ポンド円も199.80付近から199.40付近まで値を下げた。ユーロは、フランスの政局混乱による重さが警戒されている。一方、対ドルではユーロとポンドが堅調に推移。ユーロドルは1.1760前後から1.1780付近まで、ポンドドルは1.3540台から1.3582付近まで上昇した。

 ロンドン市場は、円買いが強まっている。関係者発言として「日銀は政治混迷でも年内利上げ排除せず、今月は政策維持へ」と報じられたことに反応した。ドル円は147円台前半から146円台前半まで、約1円幅で下落している。クロス円も軒並み円高が進行。ユーロ円は173円台割れから172円台前半へ、ポンド円は199円台後半から198円台後半へと下落している。フランス政局混迷を受けて仏伊長期債利回りが初めて逆転している。ユーロには売り圧力が掛かり、特に対ポンドでの動きが顕著。また、日本時間午後11時の米雇用者数の年次改定を控えて根強いドル売り圧力もみられている。ユーロドルは1.17台後半に一時上昇、ポンドドルは1.36手前へと上昇している。

 NY市場では、ドル高が優勢となり、ドル円はロンドン時間の下げを取り戻す展開となった。ロンドン時間には日銀の年内利上げ姿勢に関する報道で円高が進み、ドル円は一時146.30円付近まで下落。しかし、NY時間に入るとドル買いが強まり、147円台半ばまで値を戻した。米雇用者数の年次改定で過去最大の下方修正が発表されたものの、市場の反応は一時的であった。ユーロドルは1.17ドル台前半に下落したが、ドルの先安感から底堅い値動きを維持。ユーロ円はロンドン時間の円高で下落したものの、172円台半ばで下げ渋った。今週のECB理事会に関して、金利据え置きの可能性が示唆されている。短期金融市場では来年半ばまでの追加利下げが70%程度織り込まれている。ポンドドルはNY時間にかけて値を下げたが、21日線上を維持。ポンド円も21日線上での推移が続いている。来週のFOMCでの利下げは既に織り込まれているとの見方から、ポンドドルの上昇余地は限定的との指摘も出ている。
 
(10日)
 東京市場では、ドル円が方向感を欠く展開となった。早朝には、昨日のドル全面高の流れを受け147.57付近まで上昇したが、147.50超えでは利益確定の売りに押され147.30付近まで下落した。その後も安値圏ではドル買いが見られ、147.49付近まで戻すなど、明確な方向感のない動きが続いている。今夜発表される米生産者物価指数が注目される。一方、クロス円はしっかりとした動きとなった。ユーロ円は株高を背景としたリスク選好の円売りから172.70付近まで上昇。ポンド円も円売りが強まり199.61付近まで値を上げた。ユーロドルは早朝に1.1690付近まで下落したが、その後はドル安の流れで1.1710付近まで回復。ポンドドルは1.35付近での推移が続いた。

 ロンドン市場は、小動き。ドル円は147.27-147.59までの狭いレンジで売買が交錯している。ユーロドルは序盤に売りが入る場面があった。ロシア・ドローンがポーランド領内に侵入し、これを撃墜したとの報道にユーロ売りの反応がみられた。ユーロドルは1.1718レベルを高値に一時1.1683レベルまで下押しされた。しかし、すぐに1.17付近へと買い戻されている。ポンドドルは1.3513-1.3545での上下動。いずれも前日NY終値を挟んで振幅するにとどまっている。昨日の米雇用者数の年次改定をにらんだドル売りと、その後のドル買戻しの動きに、市場は疲弊したようだ。このあとは米生産者物価指数(PPI)発表が控えている。そして、あすには米消費者物価指数(CPI)が発表される。