千葉銀行新本店ビル竣工から1年、フリーアドレス・ペーパーレスの働き方改革が定着
「業務のムダにつながりやすい紙の使用を極力減らしたかった。各種決裁業務も紙を回付することなく、電子ワークフロー(電子決裁)で完結できる仕組みを導入した。また、袖机をなくすことで各職員の書類の収納スペースも削減し、個人のゴミ箱も廃止した」(関氏)。これらの仕組みづくりは、2020年に広がったコロナ禍でのリモートワークでも大きな力になったという。
フロア構成を見てみると、10〜14階は職員の執務フロアになっている。上述のように各フロアではグループ毎のフリーアドレス制を採用している。デスクは4席一組の「ヘキサンゴングリッド」を組み合わせ、向きも一定方向ではなくランダムに配置することで偶発的なコミュニケーションが生まれるよう設計している。また、各フロアの中心を吹き抜ける内階段を設置することで、部署をまたいで縦方向の交流が図れる工夫がされている。12階には所属部署に関係なく利用できる「フリーエリア」を設けている。1人で集中して仕事をするためのソロワークエリアや、部署を横断するプロジェクト等で利用するアジャイルワークエリアなど、業務内容や気分に合わせて自由に働けるエリアにしている。
また、6階には1万冊の書籍が収蔵できるナレッジセンターがあり、職員が自由に本を借りることができる。書籍の選定を担当した羽田野氏は、「当時の頭取(現会長)からは、銀行員にとっては取引先との関係を深めるうえでも教養がこれまで以上に重要になる。業務関係の書籍だけでなく、人間力を磨くような書籍も揃えたいと要望があった」と話す。同センターには上述のような書籍に加えて、千葉県内の企業史や関連書籍、「TSUBASAアライアンス」で連携する地銀各行の所在地域の歴史などの本や小説・雑誌類など多様な書籍が収蔵されている。
新本社ビルの建て替えを考えている企業などの担当者が同行を訪れることも多く、既に100社近い企業の見学対応をしているという。「弊行80周年の節目となる2023年3月には、旧本店ビル跡地に来客用の駐車場が完成するほか、中央に花壇を配置しつつ周辺には緑豊かな植栽を整備する予定。このビルが銀行を訪れるお客様だけでなく、地域の交流拠点として広く周辺住民の方にも活用していただくことで、地域共生のシンボルにしていきたい」(中村氏)と語っていた。(写真は、千葉銀行新本店のフリーエリアで他部署との打ち合わせに臨む経営管理部の中村旬治氏<正面左から2人目>と関哲秀氏<左から3人目>、羽田野晶子氏<左端>)(情報提供:モーニングスター社)
