米国の6歳児がiPadで約166万円課金、アップルは返金に応じず
Getty Images

米国で6歳の子供がiPad用ゲームのアプリ内購入で1万6000ドル(約166万円)以上もの課金。そこまでは珍しくない話ですが、アップルが返金に応じなかったとのニュースが報じられています。

新型コロナ禍のもと自宅で働いていた不動産ブローカーのジェシカ・ジョンソンさん(41歳)は、まさに隣の部屋で息子のジョージ君がゲームアプリ「ソニックフォース」で課金をしているのを知らなかったとのことです。拡張パックや新キャラクターを次々と購入し、1日の間に合計25回、2500ドル以上も課金されたこともあったと述べられています。

やがて口座から500〜600ドルもの高額な引き落としに気づいたジェシカさんは、間違いや詐欺だと思って銀行に連絡しました。アプリ内購入は支払請求がまとめて行われるため、それがゲームの課金だとは分からなかったーージェシカさんはそう振り返っています。

そして7月に、数か月間の合計請求額が1万6293.10ドルに達したとき、ジェシカさんは銀行に不正請求だと申し立てました。が、銀行側から請求額に不正はなく、アップルに連絡する必要があると言われたときは、すでに10月になっていました。

その時点でジェシカさんはアップルに連絡して、ようやく息子がゲームに課金していたのだと気づいたしだいです。しかしアップルは「60日以内に連絡がなければ何もできない」と告げて返金を拒否したとのことです。これに対してジェシカさんは「私が60日以内に電話しなかったのは、銀行が不正請求の可能性が高いといったからです」と主張しています。

ジェシカさんが住宅ローンも払えないと告白したあとも、アップルのサポートは同情もしてくれなかったと述べています。「設定があることを知っていたはずだ」という感じだった、と振り返られています。

アップルの言ったとされる「設定」とは、親が子供の購入を制限できるペアレンタルコントロール機能です。ジェシカさんは設定しなかったことを認めつつも、その設定があると知っていたなら「6歳の子供がバーチャルな金の指輪に2万ドル近くも課金することを許さなかったでしょう」として、「これらのゲームは略奪的であり、子供たちに買い物させるよう設計されています」と非難しています。

「ソニックフォース」のメーカーであるセガは、New York Postのコメント要請に応じなかったとのことです。

とはいえ、アップルからの請求はiCloudに紐付けられたメールアカウントに引き落としのたびに送られるはずで、ジェシカさんが数か月間にわたってゲームアプリからの課金だとは気づかなかったのは不自然とも思えます。

ともあれ、日本でも新型コロナ感染拡大の第3波が本格化して自宅で過ごす時間が長くなりそうななか、小さな子供のいる親御さんはファミリー設定を確認しておいた方がよさそうです。

Source:New York Post

Via:AppleInsider